研究課題/領域番号 |
16K12158
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研究機関 | 岩手保健医療大学 |
研究代表者 |
長南 幸恵 岩手保健医療大学, 看護学部, 准教授 (00648032)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / 行動 / 感覚 / 生活 / 困難 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、集団生活における自閉スぺクトラム症(以下ASD)の感覚特性と行動との関連を明らかにすることである。 今年度は、これまで収集したデータから分析を進め、学会発表および論文投稿を行った。一見、集団生活への適応に問題がないようにみえるASDのある子どもであっても、その行動を詳細に分析すると、他者との応答にズレが生じていた。特に他者の顔をタイミングよく見る事や複数での会話の流れに載って会話する事に困難が生じていた。そのような視覚や聴覚と関連する行動特性が他者とのコミュニケ―ションの妨げとなっていることが明らかとなった。 また本研究手法での課題をクリアすべく取り組んできた環境統制下での調査計画を作成し、実験手続きや実験道具の作成に取り組んだ。さらに実行できる段階にすすめるため、倫理審査を所属大学倫理委員会に申請し、承認を得た。 環境統制下での実験のため、テスト調整し、実施段階に進めている。しかし、コロナ禍での感染拡大があり、実施を見合わせている状況にあった。 次年度は、データ分析から論文投稿を進めると同時に、次の研究へ向けた準備を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これまでのデータから分析を進め、学会発表や論文投稿を行った。本研究方法での課題も見え、今後の研究の展開にむけ、研究手法の拡大を進め、質的研究と量的研究の混合研究を模索している。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では、研究課題の追究のため質的研究方法を採択し、遂行してきた。場面の文脈から事例特性を理解できる点において最適な方法と考えるが、ASDの子どもの感覚に由来する行動の理解は、文脈依存と並行し、環境統制による特性の理解を組み合わせる必要がある。今後の研究を見据え、環境統制下での予備的調査を行う必要がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
学会参加費用や旅費を支出する予定がある。
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