研究課題
近年、小児看護領域においては、子どもへのプレパレーションの必要性は広く認知されるようになったが、小児と関わる医療者のなかでは、スタンダードケアとしては定着していない。そのため、本研究課題において、多職種で行うプレパレーションモデルを開発することとした。これまで①小児科医師、臨床検査技師、放射線技師、看護師、病棟保育士等のプレパレーションの理解、実践内容、捉え方を把握のために、質問紙調査、インタビューの実施。②プレパレーション検討会(代表者:流郷千幸)に、CNS、PHSや医師、保育士等を招いて、多職種協働プレパレーションの促進/阻害要因の検討、多職種が協働して実践できる「多職種協働プレパレーションモデル」案の作成を行ってきた。R元年度は①プレパレーション検討会を6月、10月に実施した。医療・処置、手術室におけるプレパレーション促進/阻害要因の検討結果からモデル案を検討し、3月に検証スケジュール等詳細を決定する予定であったがCOVID-19により流会となった。今後、オンライン会議を活用し、施設における検証を進めていく予定である。②8月に医師、CNS、HPSをシンポジストに招いて、「多職種協働プレパレーションの実際」をテーマとしたシンポジウムを開催した(参加者44名)。参加者から、プレパレーションの推進に困難な状況であったが、どのように多職種でプレパレーションに取組んでいけばよいかヒントを得た、プレパレーションに対する医師の思いを聞く機会がないため、貴重な機会であった等の意見があった。③a.医師、検査技師、放射線技師、看護師が行っているプレパレーションの内容及びb.医師が捉えるプレパレーションについて、現在論文投稿中である。