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2017 年度 実施状況報告書

漏斗胸手術(Nuss法)を受けた子どもの学校保健管理サポートプログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K12188
研究機関川崎医療福祉大学

研究代表者

難波 知子  川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 准教授 (30441489)

研究分担者 中新 美保子  川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (00319998)
岩藤 百香  川崎医療福祉大学, 医療福祉マネジメント学部, 講師 (80612986)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード漏斗胸 / Nuss法 / 子ども / 学校生活 / 保健管理 / QOL / サポートブック / 学校看護
研究実績の概要

本研究の目的は、漏斗胸治療を受けた子どものQOL向上を目指した「学校におけるNuss 法術後の保健管理サポートブック」のプログラム開発を行うことである。平成29年度は3つの研究計画を立て実施した。
1 試作版サポートブックプログラムの報告と情報収集(遂行した):6月にイタリア国で開催された胸壁に関する国際レベルの会議(18th CWIG)に参加してプログラムの内容を報告した。結果、学校生活でのQOL向上を図るプログラムとなりうることを確認できた。また、医療・看護に従事する参加者に対するヒヤリングを実施し、プログラムの重要性を各国参加者と共有し、手術時期など現在の治療・ケア上の問題について情報を収集できた。さらに、第64回日本学校保健学会(11月・仙台)において研究成果を報告し、養護教諭や学校保健関係者から情報収集し、プログラムを修正した。
2 修正版サポートブックプログラムの報告及び情報収集(遂行した):修正したサポートブックプログラムの項目は、手術前の【胸郭変形の早期発見】【専門の医療機関に関する情報提供】【手術と復学に対する不安の軽減】の3つのカテゴリと、復学後の【合併症の早期発見と予防】【活動制限と必要な運動指導の判断】【ピア・サポート力の形成】【セルフケア能力の育成】【メンタルケア】【胸部打撲、心肺蘇生の際の救急処置】【抜去手術前後の管理】【医療機関との連携】の8つのカテゴリである。結果は、川崎医療福祉学会誌(英文誌24巻1号)に投稿した。
3 修正版サポートブックプログラムに対する評価調査(遂行できなかった):平成29年度に計画を立てていた「養護教諭を対象としたサポートブックプログラムに対する評価調査と分析」は、研究代表者の学内業務を優先したことにより、エフォート管理ができなかったため、未実施となった。次年度へ繰り越ししての課題とする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度の計画していた「試作版サポートブックプログラムの報告と情報収集」「修正版サポートブックの報告及び情報収集」は遂行できた。しかし、「養護教諭を対象としたサポートブックに対する評価調査」は未実施であったため、やや遅れていると判断した。
調査研究が未実施となった理由は、研究代表者の学内業務を優先したことにより、本研究課題に取り組む時間の確保ができなかったためである。

今後の研究の推進方策

本年度は、研究課題執行の最終年度である。可能な限り研究遂行に向けて努力したいと考えている。
1.「サポートブック」の作成:前年度までに確定させたプログラムの項目別に、支援内容の説明とイラストと加えたサポートブックを作成する。
2.「サポートブック」に対する評価調査の実施:(1)医療関係者(①医師、②看護師:小児保健協会研究集会(米子)、Nuss法手術手技研究会(大阪))、(2)学校保健関係者(①養護教諭に対する質問紙調査、②Nuss法を開発したアメリカで開催される学校保健関係者の集う国際学会ASHA(American School Health Association)の参加者からの聞き取り調査)を対象に実施する。
3.完成版サポートブックの成果報告:上記の結果を反映した「完成版サポートブック」を作成させて報告する。(1)学会発表(第65回日本学校保健学会(大分)、(2)ワークショップの開催(養護教諭・岡山県)、(3)関係機関への配布(①岡山県の小・中学校、②全国各都道府県の教育委員会学校保健管轄課、教育研究センター等の教育関係者、③Nuss法手術を実施している病院を想定)、(4)論文投稿により実施する。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由は、予定していた養護教諭を対象とした修正版サポートブックプログラムに対する評価調査を執行できなかったためである。加えて、資料整理等に計画していた人件費も執行できなかった。
(使用計画)
1.「サポートブック」の作成〈消耗品費・人件費・印刷費〉、2.「サポートブック」に対する評価調査 (1)医療関係者〈国内旅費・参加費・謝礼・人件費〉、 (2)学校保健関係者〈国外旅費・英文校閲費・国内旅費・参加費・謝礼・人件費・印刷費〉、3.完成版サポートブックの作成〈消耗品費・人件費・印刷費〉、成果報告〈国内旅費・参加費・謝礼・人件費〉、ワークショップ〈国内旅費・参加費・謝礼・人件費〉④論文投稿〈論文投稿費〉

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 全国市町村における学校健康診断時に活用する保健調査票による胸郭異常のスクリーニングの現状と課題2017

    • 著者名/発表者名
      難波知子, 中新美保子, 沖西紀代子
    • 学会等名
      一般社団法人 日本学校保健学会第64回学術大会
  • [学会発表] Development of a Program for Schools to Manage the Health of Children Undergoing the Nuss Procedure2017

    • 著者名/発表者名
      難波知子, 中新美保子, 岩藤百香, 植村貞繁
    • 学会等名
      18th Chest Wall Interest Group (CWIG) Meeting
    • 国際学会

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公開日: 2018-12-17  

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