研究課題/領域番号 |
16K12199
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研究機関 | 茨城県立医療大学 |
研究代表者 |
中村 摩紀 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 講師 (90444934)
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研究分担者 |
星野 聖 筑波大学, システム情報系, 教授 (80251528)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 転倒 / すり足 / 歩行訓練マシン / 高齢者 |
研究実績の概要 |
健康寿命の延伸には、転倒による骨折を予防し、寝たきり状態にさせないことが重要である。武道にみられるすり足は、重心の一定した安定した歩行であり、大腰筋や内転筋などの深層筋を活性化させる効果も示唆されている。例えば、短剣道は小さな歩幅のすり足歩行による移動を基本とした武道であるが、後ろ足を先行する前足にすばやく戻す足さばきは、高齢者の転倒回避動作に良い影響を与えることが期待できる。 本研究の目的は、第一に、武道の足さばきを生かしたトレーニング(すり足訓練)の転倒防止効果を明らかにすること。第二に、トレーニングを楽しく安全に継続的に実施するための歩行訓練マシン(武道足さばき訓練マシン)を開発することである。 平成28年度は、モーションキャプチャーと床反力計による剣術系武道の打突動作の動作解析を行い、すり足歩行訓練の練習をゲーム感覚で楽しく行うことができる歩行訓練マシンの開発を進めた。研究成果は国際会議で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
第一の武道の足さばきを生かしたトレーニングは、研究対象者の安全確保の観点から研究計画の見直しを行っている状況である。 第二の、歩行訓練マシン(武道足さばき訓練マシン)の開発は順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
武道の足さばきを生かしたトレーニングの転倒防止効果については、研究対象者の安全性と継続性の観点から、実施計画を再検討し進めていく。スマートフォンを使ったアプリにより、関心を持って訓練を継続してもらえるような工夫も検討する。 訓練効果をより高めるため、歩行訓練マシンの高機能化を図る。
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次年度使用額が生じた理由 |
トレーニング効果の成果発表に予算を計上していたが、当初の予定より時間を要した。 軽量でありながら高出力の歩行訓練マシン用のアクチュエータの選定に手間どり、購入時期を遅らせる必要が出た。
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次年度使用額の使用計画 |
新たに計画に追加した訓練アプリ制作にかかる費用や、研究協力者の謝金および成果発表のための旅費に使用する計画である。
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