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2016 年度 実施状況報告書

高齢者ケア従事者とその学生を対象とした高齢者イメージ・態度プロフィール尺度の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K12200
研究機関群馬県立県民健康科学大学

研究代表者

狩野 太郎  群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (30312896)

研究分担者 樋口 友紀  群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 講師 (20341802)
福島 昌子  群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 講師 (20352619)
竹渕 由恵  群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 助手 (80559170)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード高齢者イメージ / 評価尺度 / 尺度開発 / 高齢者ケア / 学生
研究実績の概要

調査概要:今年度は、尺度開発に用いる質問項目の候補となるアイテムプール作成を目的に、関東の地方都市にあるA看護系大学の1年生から3年生、合計240名を対象に、文章完成法を用いた高齢者イメージに関する質問紙調査を行った。調査に際しては、A大学の学内倫理委員会の承認を得た。
調査内容:高齢者の雰囲気や人柄、高齢者の生活、高齢者の生き方や社会との関わりなどについて、一部を空白とした43の文章を作成し、空白部分への自由な記載により文章を完成させるよう求めた。調査方法:調査は無記名自記式質問紙を用い、自分自身の考えだけでなく、身の回りの人や高齢者が苦手そうな人の意見も想像して記入するよう求めた。
結果:95名から回答があり、有効回答率は39.6%だった。回答者の2割以上が記述した高齢者イメージに関する文章は、生き生きしている高齢者に若々しさを感じる、高齢者の気遣いに温もりを感じる、家族と一緒にいる高齢者は幸せだ、健康のために努力している高齢者は立派だ、知識が豊富な高齢者を賢いと感じる、などとなっていた。一方、頑固な高齢者が苦手だ、同じ話の繰り返しにうんざりする、などの否定的な記述が1割見られた。自由記載では、他者と交流したり若者に温かい言葉をかける高齢者は輝いて見える、やさしくしてもらって泣きそうになった、などの肯定的な記述が見られる一方で、他人の高齢者にはかわいらしさや親しみを感じるが自身の祖父母には良いイメージが描けないなどの記述があった。肯定的なイメージとして、「若さ」「健康」「笑顔」「気遣い」「温もり」「豊富な経験と知識」「前向きさ」に関する記述が多く、否定的なイメージとしては「頑固」「自分勝手」「くどい」「しつこい」「マナーが悪い」などの記述が目立った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

今年度は、質問紙調査と面接調査の2つを計画していた。質問紙調査については、計画通り、順調に実施ができた一方、面接調査については計画立案と倫理審査が終了したものの、年度末の面接協力調整が困難であったため、平成28年度内の実施ができなかった。
当初の計画に比較して、2-3ヶ月程度の遅れはあるものの、新年度の前半で調整が可能な範囲であるため、研究計画全体の進捗には大きな影響はない見込みである。

今後の研究の推進方策

平成28年度の文章完成法による調査結果に、平成29年度上期に予定している高齢者イメージに関するフォーカス・グループ・インタビューで得られたデータを加え、4-5の下位概念を想定した100項目程度のスケール候補を作成し、高齢者に対する態度など類似した概念を持つ既存尺度と共に大規模調査を行い、尺度化および、信頼性と妥当性の検討を行ってゆく予定である。また、大規模調査においては、対象者に祖父母との同居経験の有無、祖父母との関係性、これまでの高齢者との交流経験などをたずね、弁別的妥当性や、尺度の有用性などについても検討してゆく予定である。

次年度使用額が生じた理由

平成28年度の下期に計画していた面接調査を平成29年度に行う事としたため、同調査に関連する物品や謝金、交通費などが年度内に執行できず、次年度に繰り越すこととなった。

次年度使用額の使用計画

面接調査に用いる視聴覚機材やテキスト分析ソフトの購入、テープ起こしなどの人件費を研究計画に沿って適正に使用してゆく予定である。

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公開日: 2018-01-16  

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