研究課題/領域番号 |
16K12200
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研究機関 | 群馬県立県民健康科学大学 |
研究代表者 |
狩野 太郎 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (30312896)
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研究分担者 |
樋口 友紀 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 講師 (20341802)
福島 昌子 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 講師 (20352619)
竹渕 由恵 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 助手 (80559170) [辞退]
清塚 遊 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 助教 (80767343)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 高齢者 / イメージ / 態度 / プロフィール尺度 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、看護師や介護士などの高齢者ケア従事者とその学生を対象として使用する、高齢者イメージ・態度プロフィール尺度の開発である。 平成29年度は、前年度に行った文章完成法による質問紙項目(アイテムプール)の収集に引き続き、高齢者ケア従事者7名を対象としたフォーカスグループインタビューおよび、共同研究者間でのブレーンストーミングを実施してアイテムプールの追加を行った。 フォーカスグループインタビューの結果、前年度の学生を対象とした文章完成法調査と重複した回答が多く見られ、回答内容が概ね飽和に至っていることが確認できた。一方、「家族に頼られる」「役割がある」「負けずに生き抜く」といった特性への価値付け、「ここで良かったと思える」「最後の別れになっても後悔しない」環境を提供することの重要性などが新たな内容として追加された。また、ブレーンストーミングのプロセスでは、コミュニケーションに関する苦手意識や高齢者が飲食の際に発する音への嫌悪感などに着想し、アイテムプールを追加した。 平成28・29年度の研究プロセスの結果、117のアイテムプールが完成した。共同研究者間で、アイテムプールを精査し、これらの項目を内容の類似性に従って分類した後、50項目を選定して暫定版尺度を完成させた。選定した50項目は類似性に従って8つに分類されているが、分類の抽象度を高めれば3-4の下位尺度としても成立するものと考えている。 平成30年度はこの暫定版尺度を用いた大規模調査を行い、信頼性と妥当性を検討する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
大規模調査に向けた研究倫理手続きおよび、研究協力機関の確保に時間を要しているため、予定より半年程度進行が遅延している。また、予定していた学会発表内容の完成が半年程度遅れたため、発表時期の遅延も生じた。 今後は倫理審査手続きを速やかに進め、年度内の大規模調査終了を目指したい。
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今後の研究の推進方策 |
若干遅延している大規模調査については、調査協力を依頼する大学や専門学校の夏期休業期間と学期はじめの時期を避け、10月上旬~11月にかけて実施したい。信頼性と妥当性の検証には、最低限200名からの回答が必要となるため、600-700名に調査を依頼できるよう、協力機関を確保したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究成果のとりまとめが予定より半年遅延したため、当初予定していた学会発表が行えなかった。これにより、共同研究者を含めて予定していた旅費の支出がなかったため、繰越金が生じた。また、平成30年度に予定している学会発表の参加費や旅費等についてはすでに立て替え払いを行っているが、所属機関の支払い規定により未精算となっている。
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