研究分担者 |
樋口 友紀 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 講師 (20341802)
福島 昌子 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 講師 (20352619)
竹渕 由恵 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 助手 (80559170) [辞退]
丸澤 遊 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 講師 (80767343)
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研究実績の概要 |
看護師や介護士、その学生らの高齢者に対する態度は、提供するケアの質に大きな影響を与えるとともに、彼らの職業定着にも影響を及ぼす。先行研究では、高齢者に対する学生達のポジティブな態度は、教育カリキュラムや臨床実践でのポジティブな体験と関連していることが報告されている。高齢者への態度を測定する尺度はKogan’s Attitudes Toward Old People scaleなどが使用されているが、現在の文化背景に合わなくなっていること、ステレオタイプ思考に基づく内容で構成されているなど課題が指摘され、適切な測定用具の開発に対するニーズが高まっている。 本研究の目的は、看護師や介護士などの高齢者ケア従事者とその学生の高齢者への共感的態度を評価する尺度の開発である。看護学生、看護教員、介護士を対象とした文章完成法による調査とフォーカスグループインタビューにより高齢者に対する共感的態度尺度の原案を作成し、看護師、介護士、およびその学生、618名に調査を依頼し251名から有効回答を得た。 項目分析により、床効果や天井効果が確認された項目を除外した後、構成概念妥当性の検討を目的に探索的因子分析を行った。 因子分析の結果、15項目、生き方の理解と価値付け、コミュニケーションスキル、外見変化の価値付けと命名された3因子構造のスケールが開発された。このスケールは、良好な信頼性, Cronbach alpha=.86、test-retest reliability, Pearson’s r=.79, p<.01を示すとともに、高齢者ケアに対する魅力(Spearman's ρ=.56, p<.01)、高齢者ケアへの従事希望, ρ=.55 p<.01。と正の相関を示し、Jefferson Scale of Empathy HPS-versionと相関を示した, r= .36, p<.01。
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