研究課題/領域番号 |
16K12202
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
西田 乃生子 (山口乃生子) 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (70381431)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | ハンセン病回復者 / Quality of death / エンド・オブ・ライフケア |
研究実績の概要 |
平成28年度は研究計画書に沿って、研究1.ハンセン病回復者のQuality of Death と終末期ケアに関するニーズを実施した。地域に居住する5名の高齢のハンセン病回復者を対象とした半構造化面接を実施した。面接内容は、①社会背景(年齢・性別・職業、病気の発症時期、療養所入所時期、退所時期、退所後の生活、家族の状況)、②身体的健康問題、③精神的健康問題、④ 社会的問題、⑤①~④における対処方法、⑥医療・介護・福祉サービスの活用状況、⑦地域の保健医療福祉に期待すること、⑧人生や生活の目標と期待、⑨死生観、⑩どのように人生の最期を迎えたいかとし、研究参加者の自己観、家族観、社会観についてインタビューを行った。得られたデータは現在、逐語録にし、データ分析を行っている段階である。 また、研究2.保健医療福祉施設のハンセン病回復者の受け入れ状況と支援の実際については、国立ハンセン病療養所の委託先医療機関の179 カ所の医療施設への無記名式質問紙調査を行った。質問内容は、①施設の特徴、②回復者の受け入れ状況、③支援やサービスの実際、④受け入れ時の対応困難の有無とその内容、⑤終末期ケアにおける診療体制、⑥専門医療機関やハンセン病療養所との連携の有無、とした。回答期限は2017年5月末としている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成28年度内に研究①、②のデータ収集を行うことができているため順調に進展していると考えている。なお、質的分析には時間を要するため、平成29年度はデータ分析を中心に実施する。
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今後の研究の推進方策 |
研究1.ハンセン病回復者のQuality of Death と終末期ケアに関するニーズでは、収集したデータを逐語録から研究参加者が語っていたインタヴュー内容の意味を読み込み、代表する文語を付与してコード化を行う。コード間での相違性または類似性によって統合と分類を行い、サブカテゴリを形成し、最後にサブカテゴリの集合体を形成し、カテゴリとする。 研究2.保健医療福祉施設のハンセン病回復者の受け入れ状況と支援の実際では、収集したデータを入力し、記述統計を中心に分析する。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は研究の進度が早く、研究2.保健医療福祉施設のハンセン病回復者の受け入れ状況と支援の実際にて、質問票の郵送代が追加として発生した。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度は引き続き、研究計画書に沿って進めていく予定。
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