本研究では地域に居住する高齢ハンセン病回復者の終末期におけるニーズと保健医療機関における終末期ケアの実際を明らかにすることを目的としている。明らかにする点は以下の3つである。 1)高齢回復者の主観的な体験を通して身体的、精神的、社会的問題、死生観を明らかにし、終末期ケアにおける課題を明らかにする。 2)国立ハンセン病療養所の委託先医療機関に対する質問紙調査を通して回復者の受け入れ状況と支援の実際、他施設との連携等に関する実態 を明らかにする。 3)1)2)の結果から、高齢回復者が住み慣れた地域や住まいで尊厳ある死を迎えられるようなQuality of Deathの実現に向けた終末期ケア の方策をサービスの受け手側および提供する側から検討する。 2019年度は前年から継続し、研究総括を行い、成果の発表に向けての準備を行った。
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