研究課題/領域番号 |
16K12205
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研究機関 | 山梨県立大学 |
研究代表者 |
小山 尚美 山梨県立大学, 看護学部, 准教授 (80405117)
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研究分担者 |
渡邊 裕子 山梨県立大学, 看護学部, 教授 (40279906)
流石 ゆり子 山梨県立大学, 看護学部, 副学長 (70279892)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 急性期病院 / 認知症ケア / 組織づくり / 課題 |
研究実績の概要 |
令和元年度は、認知症ケアの質向上に向けた取り組み実績のあるA病院の中堅看護師及び中間看護管理者の認知症ケア質向上に向けた組織づくりの現状と課題を明らかにするため、平成30年12月に実施した質問紙調査の分析を行った。 病棟の特徴別に認知症ケア実践で問題となる状況を見たところ、モニター装着患者がいる病棟では「認知症ケアに自信のないスタッフが多い」状況がみられた。また、他部門への送迎を要する・モニター装着・予定入院の患者が多い病棟では「治療が優先され、認知症ケアの優先順位が低くなる」状況がみられたが、緊急入院の患者が多い病棟では「治療が優先され、認知症ケアの優先順位が低くなる」状況はみられなかった。さらに、周手術期・モニター装着・クリティカルパス使用・他部門への送迎を要する患者が多い病棟では、「認知症者を担当することの負担感があるスタッフが多い」状況があったが、急変する患者が多い病棟では、「認知症者を担当することの負担感があるスタッフが多い」状況はなかった。また、他部門への送迎を要する患者・モニター装着・ドレーン類を装着している患者が多い病棟では、「認知症者は身体拘束で安全を守るという雰囲気がある」状況があった。 以上より、病棟の特性として、日常的に臨機応変・柔軟な対応が求めらる病棟では、認知症ケアで問題となる状況が生じにくいことが窺えた。また、ドレーンやモニターを装着している認知症患者は身体拘束で安全を守るという組織風土が存在することも窺えた。
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