研究課題
開催して23年目に入る高齢者水中運動講座であるが、新型コロナ感染防止の為、2020年3月から「水中運動講座」自体を開催できない状況となった。これに伴い「実習学生との交流(学生の高齢者理解の学びの機会ともなる)」や、例年3月に実施している「骨密度測定大会(水中運動の参加を中心とした高齢者の体力測定会)」といった講座の現場での活動も中止していた。この為、参加登録している高齢者の方々の現状を把握する機会が全く失われていた。2021度は、「とにかくコロナ禍であっても少しでもできることから」を活動の指針とし、「実習学生との交流」を実施した。実施はコロナの感染拡大状況を鑑みながら、「学内に会場を設営」または「許可が得られた高齢者のご自宅と大学をオンラインで繋ぐ」の2通りで実施した。学内会場ではコロナ禍前に近い交流会ができた他、オフラインであっても、学生がご自宅での高齢者の様子を学ぶ機会にもなった他、水中運動講座が休講になっている状況下での、高齢者の健康探求行動さえも把握できる部分があった。本研究チームでは、15年程前に「ネット回線を通じた交流は高齢者には不向きで不適切」という経験を有していたが、今回のオンライン交流会で、以前の状況とは大きな違いを確認した。今後、高齢者へのヘルスプロモーション活動の1つの手段にネット回線というツールを検討・導入していくことが望まれる結果であった。感染症対策を講ずる世間的な状況が続くのならば、なおのこと有効な手段と考えられた。この他、昨年度に引き続き、2019年度まで開催できていた「骨密度測定大会」での健康調査票をもとに、高齢者の転倒予防自己効力感と身体・心理的側面との関連性について再検討を行った。これらのデータを各高齢者へネット回線などを経て個人ごとへ還元・活用するまでには至らなかったが、いくつかの事業改善の課題を得ることはできた。
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https://www.nagano-nurs.ac.jp/irc/kouken/suichuundo.htm