研究実績の概要 |
本研究の目的は,精神障がい者の地域移行・地域定着にむけた多職種恊働によるアウトリーチチームの効率的な支援を目指して,対象の課題や多様なケア等を可視化し調整する地域ケア連携システムを開発することである.精神障がい者の地域移行・地域定着にむけた地域ケア連携システムを開発することにより,多職種恊働によるアウトリーチチームの多岐にわたる支援の質の向上とともに,関係機関のネットワークの充実が図れ,効率的なサービスと途切れない支援提供のための地域ケアの質向上が期待できる. 平成30年度は,多職種によるアウトリーチ実践力を評価する精神障がい者アウトリーチ実践自己評価尺度を考案し,信頼性・妥当性の検証に向けて全国調査を実施した.その結果に基づき得られた知見を基に,地域ケア連携システムを考案するにあたって,令和2年度は質的検証を実施した。まず、Edinburgh Napier Universityの地域精神医療に携わる研究者,精神看護学の研究者,精神障がい者アウトリーチを実践しているジェネラリストへのヒアリング調査を実施し,その統合を試み,地域ケア連携に向けたシステムへの提言を考案した。今後,研究の成果発表によって洗練する予定である。
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