研究課題/領域番号 |
16K12259
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
奥田 眞紀子 奈良県立医科大学, 医学部, 非常勤講師 (00390211)
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研究分担者 |
栗田 麻美 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (00574922)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 看護診断 / 訪問看護 / 訪問看護介入 / 訪問看護実践の可視化 |
研究実績の概要 |
【研究目的】①全国訪問看護ステーションにおける看護診断の使用状況を明らかにする②訪問看護師の看護介入の着眼点及びその表現方法を明らかにする 【研究方法】全国訪問看護事業協会会員事業所5240箇所(全数)に対し、自記式質問紙調 査「基本調査票:事業所の概要、職員の属性、事業所利用者の概要、看護診断使用の効果、看護診断不使用の理由等)」「調査票1:NANNDA-I(2015-2017)に掲載された210診断名の使用状況(先行研究に準ずる4件法)」「調査票2:看護計画に掲げた看護課題で着眼点を調査する(自由記述)」を郵送した。 【研究結果】(調査期間)2018年2月1日~4月15日(回収状況):配布数5240(返送数239)回収率:540(10.80%)基本調査票536(10.71%)調査票1:159(3.18%)調査票2:246(4.92%) 【基本調査結果】「訪問看護ステーション(以下、訪問看護STと示す)の看護診断の使用状況(n=488)」は、「訪問看護STで統一して使用している11.6%、訪問看護STで看護診断の使用の取り決めはない85.7%、その他2.7%)。「スタッフの看護診断の使用状況(n=488)」は、全員看護診断を使用している11.9%、看護診断の使用者と不使用者が混在している21.7%、全員看護診断を使用していない65.8、その他0.6%。「訪問看護STにおける看護診断の使用頻度(210診断名中)」は、高頻度から順に、「便秘」「転倒転落リスク状態」「感染リスク状態」「誤嚥リスク状態」「褥瘡リスク状」「嚥下障害」「皮膚統合性障害」「便秘リスク状態」「不安」「皮膚統合性障害リスク状態」「活動耐性低下」「慢性疼痛」「排尿障害」「不眠」「身体損傷リスク状態」「入浴セルフケア不足」「排泄セルフケア不足」「非効果的気道浄化」「非効果的呼吸パターン」であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
訪問看護ステーションに所属する研究協力者とともに調査項目の検討を行ったが、研究目的と調査項目の整合性と妥当性について慎重に議論を繰り返し時間を要した。また、調査対象者について、調査票の内容と回収の可能性について検討し、当初計画では、都道府県の訪問看護ST数に応じた層化抽出を予定していたが、全数調査に方法を変更したため、調査開始に遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
(平成30年度) 1.調査内容の分析を行い、学会発表、論文にて公表する。 2.訪問看護における看護の着眼点について調査票1・2を統合して分析し、明らかにする。 (平成31年度) 3.2で検討した看護の着眼点に対するケアの充実を目的とした、標準看護計画の策定及びその活用方法を明確にする。
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次年度使用額が生じた理由 |
29年度はほぼ予定通りに執行がでできた。 30年度 調査結果の公表のため、ホームページ作成費、調査協力者へのホームページアドレスの通知のための通信費、学会発表のための旅費に使用予定である。
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