研究課題/領域番号 |
16K12273
|
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
浦川 加代子 順天堂大学, 保健看護学部, 教授 (00273384)
|
研究分担者 |
遠藤 りら 順天堂大学, 保健看護学部, 助教 (40621868) [辞退]
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | ストレス対処能力 / 睡眠状況 / 運動習慣 / 抑うつ傾向 |
研究実績の概要 |
本研究では、若年自殺未遂者の再企図を防止するためITを使って提供できる、「生きる力」としてのストレス対処能力(首尾一貫感覚Sense of Coherence : SOC)を高める心理教育プログラムを考案し効果を検証することを目的としている。 平成28年度において、勤労者を対象としてSOCと運動習慣との関連を明らかにする調査を実施した結果、SOCと運動習慣には有意な差はみられなかった。運動習慣以外では、飲酒習慣、喫煙習慣などの他に結婚状況、夜勤の有無との関連を検討した。また、心理的要因としてSOC、自尊感情尺度、うつ病尺度(CES-D)、ソーシャルキャピタル(SC)、および運動習慣が睡眠の質(Pittsburgh Sleep Quality Index; ピッツバーグ睡眠質問票日本語版PSQI-J)へ与える影響を検討した結果、男性のみ414名のPSQI-J得点を従属変数、年齢、SOC、自尊感情尺度得点、うつ病尺度得点(CES-D)、ソーシャルキャピタル得点(SC)を独立変数として回帰分析を行った(SPSS Ver.23ステップワイズ法)。結果、SOCと抑うつ得点に睡眠の質との関連がみられた(P<0.000)。この結果から、SOCが低くストレス対処ができていない人は、抑うつ傾向にあると同時に、睡眠の質への影響が示唆された。十分な睡眠の質を確保して健康な生活を維持するためには、ストレス対処力(SOC)を高めることが有効と考えられ、2017年3月17日、日本行動医学会総会にて成果発表した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ストレス対処能力(SOC)に関連する生活習慣として運動との関連がまだ検証されていない。
|
今後の研究の推進方策 |
ストレス対処能力(SOC)に関しての関連要因を再度吟味する必要があり、調査機関を1年延長して検討したいと考えている。
|
次年度使用額が生じた理由 |
旅費計算の誤差があり年度末に使用しようとしたが備品購入としては必要額が不足していたため。
|
次年度使用額の使用計画 |
平成29年度の前半で、必要な備品を購入する計画である。
|