研究課題/領域番号 |
16K12291
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
横野 知江 (西澤知江) 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (50579597)
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研究分担者 |
須釜 淳子 金沢大学, 新学術創成研究機構, 教授 (00203307)
小山 諭 新潟大学, 医歯学系, 教授 (10323966)
真田 弘美 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (50143920)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 在宅褥瘡管理 / 皮膚・排泄ケア認定看護師 / コンピテンシー / 訪問看護師 / 多職種連携 |
研究実績の概要 |
2020年度は対象者を6名増やし、継続比較法を用いてインタビューを実施し分析対象は、計15名となった。病院所属WOCN11名の背景は、50代6名、40代5名、平均看護師経験年数(標準偏差)27.8(10.1)年、平均WOCN経験年数13.6(3.7)年平均在宅褥瘡管理経験年数8.4(4.8)年であった。訪問看護ステーション所属WOCN4名の背景は、60代1名、50代1名、40代2名、平均看護師経験年数30.8(7.6)年、平均WOCN経験年数15.5(12.1)年、平均在宅褥瘡管理経験年数15.5(6.7)年であった。分析対象は、病院所属WOCNを中心に行い、訪問看護ステーション所属WOCNと比較し、特徴を抽出した。以下、コンピテンシーを「」で示す。病院所属WOCNには、在宅経験年数が1年以下の者が2名(以下、在宅経験少群)、7~25年が9名(以下、在宅経験多群)であった。在宅褥瘡管理を行う上で、WOCNは「創傷が治る保証をする」態度で臨んでいた。また訪問時には「訪問看護師と家族の強い絆」を感じており、「イニシアチブは訪問看護師」「WOCNはサポートする立場」と認識していた。在宅経験少群は「訪問看護師のニーズが不明」「相談は単発で受ける」など、訪問看護師との連携構築が十分にできていなかった。一方、在宅経験多群は、「訪問看護師と退院調整に参加」「在宅への適用可能か一緒に考える」など、退院前から訪問看護師と在宅ケアに向けて意図的に関わっていた。また、「困っていることが聞けるような関係を心がける」「訪問看護師を対象とした勉強会実施」「相談窓口としての褥瘡外来開設」のように訪問看護師のニーズを的確にとらえ、応えていた。結果、在宅患者、家族、在宅ケアチームの他職種と「訪問看護師を介して良好な関係を構築」し、在宅褥瘡管理に成功していた。
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