研究課題/領域番号 |
16K12294
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研究機関 | 広島都市学園大学 |
研究代表者 |
小林 敏生 広島都市学園大学, 健康科学部, 非常勤講師 (20251069)
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研究分担者 |
張 峻屹 広島大学, 国際協力研究科, 教授 (20284169)
影山 隆之 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (90204346)
安東 由佳子 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (50314745)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 森林セラピー / 健康保持増進 / 労働者 / メンタルヘルス / QOL |
研究実績の概要 |
2018年度は,1泊2日の滞在型の森林セラピーが労働者の心身の健康状態に与える効果について,対象者を増やして検討した対象者を増やした森林セラピーを実施し,抑うつの有無別に分けてその効果の相違を検討する予定であった.しかしながら,研究代表者が年度途中で所属機関を異動したため,他の業務等で多忙となり,研究遂行が一時的に困難となった.加えて,2018年7月に発生した広島県豪雨災害によって,研究実施予定場所が被災したために当地での研究実施が不可能となり,計画の見直しが必要となった.そのため研究実施期間を来年度に延長して,再度研究データを取得する予定とし,今年度はこれまで得られた研究結果についてまとめ,研究成果として発表を行うと同時に,新たな研究実施場所の選定を行った.研究成果の発表としては,大学院生が修士論文として,「森林環境への滞在による心理・生理および身体的効果」としてまとめ,研究成果の一部を「生産年齢層を対象とした森林環境への滞在による心理・生理的効果」として第77回日本公衆衛生学会総会にて発表を行った.また,来年度の研究実施場所としては,これまで研究を実施していた安芸太田町の森林セラピー基地の復旧状況が良好であれば再開できること,さらに新たな研究実施候補地として,山口県の錦町での研究実施が可能であることが確認できた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究代表者が年度途中で所属機関を異動となったため,他の業務等で多忙となり,研究遂行が一時的に困難となった.加えて,2018年7月に発生した広島県豪雨災害によって,研究実施予定場所が被災したため当地での研究実施が不可能となり,計画の見直しが必要となった.
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今後の研究の推進方策 |
来年度は可能な限り対象者を増やして森林セラピーを実施し,対象者を抑うつの有無別に分けてその効果の相違を検討する.さらに産業保健スタッフと地域の健康づくり・地域づくり部門,地域づくりの専門家,地元の森林セラピストが連携して,得られた結果を分析統合し,企業労働者の健康保持増進のための滞在型森林セラピープログラムの開発と提言をおこなう.企業の福利厚生活動や社会的責任(CSR)活動の一環として森林資源を活用した健康づくり活動を位置づけることで,企業が森林セラピープログラムを社員の健康づくりの一貫として位置づけられるように働きかける.また,得られた成果を職場の衛生委員会などでフィードバックし,学術集会ならびに学術論文として発表する.
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度予定していた,森林セラピーの実施が不可能となったため,必要経費や謝金などが予定よりも下回った.研究予定を次年度に繰り越し,森林セラピーの実施回数と対象者を増加させること,および国際学会や学術論文での情報発信に助成金を使用する予定としている.
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