研究課題/領域番号 |
16K12300
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
野中 大輔 琉球大学, 医学部, 准教授 (00538275)
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研究分担者 |
高橋 謙造 帝京大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (00365628)
當山 裕子 琉球大学, 医学部, 講師 (90468075)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | プライマリヘルスケア / 地域診断 |
研究実績の概要 |
地域診断は、効率的・効果的な地域保健計画の策定・実行に貢献できるので、日本を含め先進国では広く実施されている。地域診断を開発途上国の現場に導入する試みは、これまでいくつかの国々で行われてきた。しかしながら、地域診断を実践できる専門職の欠如や不足などの理由により、地域診断は開発途上国では普及していない。一方、東南アジアのタイ国や西アフリカのニジェール国における学校保健プログラムの成功例が示すように、専門職が不在でも実施可能な自己評価診断型チェックリストの導入によって、学校保健プログラムの改善・普及に成功した事例が報告されている。本研究の目的は、開発途上国の保健に特に重視されているプラリマリ・ヘルスケアの活動原則と基本活動に基づいて、地域自己評価チェックリスト形式の地域診断ツールを開発途上国(東南アジアのラオス国)にて開発・評価することである。研究期間内には、導入した地域診断ツールが健康行動や疾病罹患率などのアウトカム指標の改善に有効であったかどうかを、住民の活動過程などのプロセス指標も検証しながら明らかにする。先行研究を通じて、現地研究協力者と強い信頼関係を構築しているラオス国(セポン郡)にて本研究を開始した。1年目である平成28年度(当該年度)は、ラオス国における現地調査を行った。僻地村落の保健ボランティアの協力のもと、プラリマリ・ヘルスケアの基本活動分野におけるチェック項目から成る地域診断ツール試作版を開発した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交付時の助成金額は、研究計画を策定した申請時の助成金額から減少した。そのため、研究計画の改訂(評価方法の簡便化、研究規模の縮小化など)を行った。当初の予定では、1年目に、地域診断ツールの開発を終了させる予定であった。しかし、前述の研究計画の改訂や現場の状況をより反映させた地域診断ツールとするために、2年目も継続して、地域診断ツールの開発に従事するものとした。
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今後の研究の推進方策 |
2年目である次年度(平成29年度)は、当該年度(平成28年度)に試作した地域診断ツールの最終化を行う。最終化は、ラオス僻地村落における現地調査・実践を通じて行う。3年目(平成30年度)は、開発した地域診断ツールの健康行動や疾病罹患率などのアウトカムに対する効果を評価する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者(野中)は、当該年度、別の研究費を用いて、ラオスに渡航したため。
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次年度使用額の使用計画 |
研究代表者(野中)は、次年度、本研究費を用いて、ラオスに渡航する予定である。
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