研究課題/領域番号 |
16K12305
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研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
古株 ひろみ 滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (80259390)
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研究分担者 |
竹村 淳子 関西福祉大学, 看護学部, 教授 (00594269)
泊 祐子 大阪医科大学, 看護学部, 教授 (60197910)
流郷 千幸 聖泉大学, 看護学部, 教授 (60335164)
玉川 あゆみ 滋賀県立大学, 人間看護学部, 助教 (70732593)
川端 智子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 助教 (10599666)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 重症心身障害児 / 児童生徒 / 家族 / アセスメントツール |
研究実績の概要 |
在宅で生活している重度心身障害児の体調を表情画像認識センサーなど用いて専門職だけでなく母親や家族とも共有できるアセスメントツールの開発を本研究の目的としている。子どもの人口が減少する中で、医療的ケアを必要としている幼児児童生徒は平成26年度の7,774名からH28年度には8,218名と年を重ねるごとに増加する一方であり、かつ障害も重度重複化してきており、H29年度では医療的ケアの延べ件数は26,883件に達し、認定特定行為業務従事者として医療的ケアを行っている教員も4,374名と増加している。在宅重度心身障害児では個々の体調を把握して、変化に対応していく難しさがある。しかし、観察を積み重ねることで変化の予測も可能であることも明らかとなっている。そこで、学習などの活動が可能な体調なのか、いつもと違う状況であるのかを母親・家族と看護師などの専門職とが共有できるアセスメントツールがあれば、在宅療養での生活における不安も軽減できると考えた。そこで、H28年度については、学校に勤務する看護師の視点として、Assessment Focus Points in the Health Management of Children with Severe Motor and Intellectual Disabilities by Nurses Working at Special Needs Schools in Japan としてまとめ発表した。また、書籍の一部を担当し、重症心身障害児にかかわる学校における看護師からの視点について報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
H29年度は重症児も利用する訪問看護ステーションや重症児デイサービス事業および特別支援学校について予備調査に向けた見学を実施した。特別支援学校では、急速に放課後等デイサービスの利用者が急増しており、支援学校の教員や養護教諭および看護師とデイサービス事業所の職員との連携における問題も急速に浮上していることを実感した。そのため、インタビュー対象者にデイサービスの看護師についても参加を広げる必要が生じたため、作成したインタビューガイドの修正を行っている。さらに、アセスメントに必要な画像認識センサーなども色々なツールが開発されてきており、適切な機器の選択にも時間を要している状況である。
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今後の研究の推進方策 |
インタビューガイドを完成し、インタビュー調査(科研費購入予定のICレコーダー利用)を実施する。実施対象者は、訪問看護師の方やデイサービスの看護師の方にインタビューを行う予定である。これらの結果をもとに新たに観察項目の枠組みを作成する。また、療育通所施設や保育園の保育士や特別支援学校教員の判断指標も把握することで、上記の観察項目の枠組みの追加修正を行う。そのためには、在宅重度心身障害児が通院している医療施設や療育施設の保育士および、障害児を受け入れている保育園への保育士や特別支援学校の教員へのインタビュー調査(科研費購入予定のICレコーダー利用)結果も加えてデータを分析(科研費購入予定のPCソフト)する予定である。データ分析ソフトの使用に際しては、SPSS主催の研修会に参加し、確実な分析方法を習得する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
SPSSソフトの購入や研修費およびICレコーダーの購入が計画の遅れに伴い次年度に持ち越しているため
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