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2018 年度 実施状況報告書

婦人科がん術後リンパ浮腫予防のセルフマネジメントを促す包括支援プログラム開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K12316
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

佐藤 真由美  埼玉医科大学, 保健医療学部, 教授 (40375936)

研究分担者 佐藤 禮子  関西国際大学, 保健医療学部, 教授 (90132240) [辞退]
鈴木 英子  国際医療福祉大学, 医療福祉学研究科, 教授 (20299879)
足立 智孝  亀田医療大学, 看護学部, 教授 (70458636) [辞退]
高橋 道明  亀田医療大学, 看護学部, 助教 (90710814) [辞退]
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード婦人科がん / リンパ浮腫予防 / セルフマネジメント / 包括支援プログラム開発
研究実績の概要

研究参加協力が得られた婦人科がん術後患者に行ったインタビュー調査結果を「婦人科がん術後患者へのリンパ浮腫予防のセルフマネジメント支援に対する患者の思い」として論文(著者)投稿した。および研究協力施設に勤務する病棟看護師、外来看護師、退院支援看護師に行ったインタビュー調査結果を「A病院における婦人科がん術後患者の就労支援に関する現状」として論文を作成し(共著者)、平成30年度埼玉医科大学看護学科紀要Vol.12 No.1へ投稿し、2つの論文が共に掲載された。
インタビュー調査結果では、患者は退院後も支援を求めてはいるものの、患者が満足できる支援を受けられしていないという発言が多数聞かれていた。外来での質問や確認は、医師、看護師の多忙である故に躊躇していた。また、地域の保健師が相談窓口として活用できることを知らなかったことから全ての研究参加者は、地域保健を活用していなかった。病棟に勤務する看護師や、外来に勤務する看護師は継続した支援の必要性を認識してはいた。相談されれば対応するという受け身の体制であることが多いようであった。また、他職種や部門への情報共有や伝達は十分とは言い難い現状であった。退院調整看護師は個々への働きかけよりも組織への周知・教育がメインであった。産業保健の担当者は、産業医、産業保健師が非常勤であることから疾患や治療後の合併症とその予防方法がわからず苦慮していた。また、男性が担当であったことから女性の生殖器官の疾患であるが故に触れにくい内容であると感じていた。また、この点については、患者自身も男性には言いたくないと思っていた。残念ながら、それぞれの立場において各々問題意識は抱いているものの、連携不足の実態が如実に明らかにされた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

昨年度、一昨年度は、勤務している施設において教員が不足していたために教育業務、社会貢献に対する時間・比重が非常に大きくなってしまった。特に教育面では講義を担当することができる教員数が極端に減少してしまった。そのため、学部生(専門科目、共通科目)、2コースの大学院生に対する講義、演習、実習指導、研究指導、修士論文の指導をすることになったため、時間的に困難を極めた。
また、家族が病気になってしまい看病・在宅での介護をしなければいけに状況にもなった。現在も在宅で家族を介護しているが、社会保障サービスを活用することにより介護の負担は軽減することができた。
上記の状況であった為、研究を行う時間を捻出することが全くできなかった。

今後の研究の推進方策

4月から勤務先を異動したことにより、教育業務の負担がかなり減少した。そのことから、研究に費やす時間を捻出しやすくなった。
現在、文献検討結果および、患者、病棟看護師、外来看護師、退院支援看護師、保健師、産業保健に従事している担当者に対して実施したインタビュー調査から得られた結果を参考に、婦人科がん術後リンパ浮腫予防のセルフマネジメントを促す包括支援プログラム構成内容を検討している。また、研究協力施設を検討しており、現在1施設から内諾を得ている。
今後早急に、所属機関、研究協力施設の倫理審査委員会に申請文書を提出することを予定している。また、それぞれの倫理審査委員会において承認が得られたのちには、考案した婦人科がん術後リンパ浮腫予防のセルフマネジメントを促す包括支援プログラムを臨床で実施することを予定している。

次年度使用額が生じた理由

昨年度は研究に費やす時間を捻出することに困難を極めていた。そのため、一昨年度に実施したインタビュー調査の分析及びその結果を分析し、論文投稿と学会で発表することが精一杯であった。
しかし、本年度は、研究を遂行するために必要な時間を確保することが可能となった。そのため、プログラムの考案および研究協力者、研究協力施設との打ち合わせや説明のために必要な会議費用、事務用品の購入費用、交通費が必要となる。プログラム実施に際しては、謝礼、資料の印刷に要する費用、交通費、データの分析に係る費用(人件費含む)。結果を公表するために必要な費用(学会参加費、交通費、宿泊費等)が必要となるため、上記を予算計上する。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件)

  • [雑誌論文] 婦人科がん術後患者へのリンパ浮腫予防のセルフマネジメント支援に対する患者の思い2019

    • 著者名/発表者名
      佐藤 真由美,松本 里加,佐藤 禮子
    • 雑誌名

      平成30年度 埼玉医科大学看護学科紀要

      巻: 1 ページ: 53-60

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] A病院における婦人科がん術後患者の就労支援に関する現状2019

    • 著者名/発表者名
      松本里加,佐藤 真由美
    • 雑誌名

      平成30年度 埼玉医科大学看護学科紀要

      巻: 1 ページ: 45-52

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Factors influencing lymphedema onset of gynecologic cancer patients-Evaluation of the effectiveness of an intervention program to promote self-management of lymphedema prevention-2018

    • 著者名/発表者名
      Mayumi Sato, Aki Muraoka
    • 雑誌名

      Annual W0rldwide Nursing Conference(WNC2018)

      巻: 6 ページ: 128-135

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 高齢がん患者への看護2019

    • 著者名/発表者名
      佐藤 真由美
    • 学会等名
      平成30年度大学教育再生戦略推進費「多様なニーズに対応する「がん専門医療人材(がんプロフェッシ ョナル)養成プラン埼玉医科大学
    • 招待講演
  • [学会発表] 婦人科がん術後患者へのリンパ浮腫予防の看護2018

    • 著者名/発表者名
      佐藤 真由美
    • 学会等名
      平成30年度ガンプロフェッショナル育成事業国際医療福祉大学
    • 招待講演
  • [学会発表] Changes in Quality of Life of Gynecology Cancer Patients after Lymphadenectomy2018

    • 著者名/発表者名
      Mayumi Sato, Aki Muraoka
    • 学会等名
      Annual W0rldwide Nursing Conference(WNC2018)
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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