研究課題/領域番号 |
16K12321
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研究機関 | 横浜創英大学 |
研究代表者 |
江藤 和子 横浜創英大学, 看護学部, 教授 (90461847)
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研究分担者 |
杉本 昌弘 慶應義塾大学, その他の研究科, 講師 (30458963)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 妊娠中 / 乳幼児期 / 子どもを持つ親 / 飲酒防止 / 指導プログラム / IT活用 |
研究実績の概要 |
本研究では、妊娠中及び乳幼児時期の親を対象に飲酒防止プログラムを設計し、そのプログラムを親に実施する目的で、妊娠中及び乳幼児期の子どもを持つ親の飲酒状況と飲酒に関する意識調査を行った。妊娠中及び乳幼児期の子どもを持つ母親の飲酒状況と飲酒に関する意識について明らかにした。 妊娠中及び乳幼児期の子どもを持つ母親200名を対象に、母親の飲酒状況(新久里浜式アルコール症スクリーニングテスト(新KAST)を使用し、飲酒に関する知識、子どもへの勧め3項目の質問紙調査を行った。結果、正常群97名(83.6%)、要注意群10名8.6%)、アルコール依存症の疑い群9名(7.8%)であった。アルコールに関する知識の9項目中、最も正解率の高かった知識は、「一度に大量の飲酒をすると急性アルコール中毒になる」、最も低い正解率は、「すい臓障害(すい炎・糖尿病) になる」の知識であった。親からお酒を勧めたことがある親は26名(22.4%)であった。 母親の飲酒状況は、①要注意群とアルコール依存症の疑い群1割が存在している。②正しい知識の提供と③親からの勧めも2割であった。飲酒防止プログラムを設計する上で、①から③を考慮する必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
妊娠中及び乳幼児時期の親を対象に飲酒防止プログラムを設計するための意識調査を行った結果、①身体への影響について考えられる知識では、アルコールの長期にわたる多量飲酒の害についての回答が低かった。②子どもの飲酒防止に必要な教育内容として最も多かった内容は、「子どもの飲酒がどのように身体に影響するか」であった。③親が子どもにお酒を勧めている現状があった。④子どもを持つ親の1割が、飲酒に関する問題があることが分かった。この結果をもとに、コンテンツの作成し、妊娠中及び乳幼児時期の親を対象に飲酒防止プログラムを実施する。
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今後の研究の推進方策 |
妊娠中及び乳幼児時期の親を対象に飲酒防止プログラムを設計するために、1)コンテンツの内容検討、2)作成した教育プログラムの試行、3)試行したプログラムの評価をする、4)今後の課題を明らかにする。以上について、1)については7月を目途とし、2)は12月までに終了。3)については2月までとする。
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次年度使用額が生じた理由 |
最終年度となる今年度はコンテンツの作成代金が大きく占めることを予測しており、また、研究結果の発表はいくつか採択待ちであることなどから、効率的に助成金を使用できると考える。
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