研究課題/領域番号 |
16K12325
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
中嶋 恵美子 福岡大学, 医学部, 教授 (30461536)
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研究分担者 |
木村 裕美 福岡大学, 医学部, 教授 (00301359)
兼岡 秀俊 福岡大学, 医学部, 教授 (20161169)
塚原 ひとみ 福岡大学, 医学部, 教授 (20555403)
久木原 博子 福岡大学, 医学部, 教授 (50268950)
中島 充代 福岡大学, 医学部, 准教授 (60320389)
有田 久美 福岡大学, 医学部, 講師 (60526523)
原田 春美 福岡大学, 医学部, 教授 (70335652)
池田 佐知子 福岡大学, 医学部, 准教授 (70640275)
佐久間 良子 福岡大学, 医学部, 准教授 (80554758)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 高齢者 / 社会貢献 / 高齢者育成支援 |
研究実績の概要 |
本研究は、地方都市部(福岡市城南区)に居住する前期高齢者を対象にした社会貢献に関する意識・意欲・活動内容等のニーズ調査と、同地域に居住する23~64歳の住民を対象にした高齢者の社会貢献に関する期待・要望等のニーズ調査とを基に、高齢者が社会貢献活動をするために必要な能力を開発・活用する複数の高齢者育成支援プログラムを開発することを目的にしている。 平成28年度は、調査票の作成に活かせるように、「高齢者カフェ」や「介護者支援カフェ」、市民公開講座等に参加した高齢者との対話を通して聞き取り調査を行った。社会貢献に関してどのように思っているか、やってみようという気があるか、現在活動している内容やこれからやってみたい活動等について聞き取りを行った。結果は前期高齢者の社会貢献に対する意識は高く、仕事等の現役引退後は「何かお役に立てることをしたい」と述べる人が多かった。またそのような社会貢献をすることが、自分自身の心身の健康増進のためにも必要であると認識していた。しかし、具体的な活動内容については、町内会活動や学童の見守り活動等で、自分自身の居住地域に限定された活動内容をイメージしている人が多かった。 地域住民ニーズ調査については、本大学及び大学病院が実施している「両親学級」や市民公開講座、地域で開催した「じじ・ばば教室」等の参加者から、これからの社会において高齢者にどのような期待を持っているか聞き取り調査を行った。高齢者に社会貢献を望む人は多いが、その活動内容は高齢者とほぼ同様であった。今後の社会の変化を見据え、新たな視座で社会貢献を考えることが高齢者にも地域住民にも必要であることが明らかになった。これらの情報を基に、平成28年度は高齢者ニーズ調査票と地域住民ニーズ調査票の検討・作成を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成28年度の課題は、高齢者のニーズ調査票を作成し、無作為抽出した福岡市城南区地域に居住する前期高齢者1000名を対象に、高齢者の社会貢献に関する意識・意欲・活動内容等を調査し、現状と地域の課題を明らかにする。そして調査結果の分析・検討を行い、高齢者が社会貢献に関して『したい』・『できる』・『できそうだ』と考える活動を明確にすることであった。そして平成29年度に地域住民のニーズ調査票を作成し、無作為抽出した福岡市城南区地域に居住する23~64歳の人1000名を対象に、高齢者にどのような社会貢献活動・支援を期待しているかを明確にする予定であった。 しかし実際には平成28年度は調査票の検討・作成に当たり、調査項目の確認のために、高齢者および地域住民に対し聞き取り調査を実施した後に、高齢者ニーズ調査票と地域住民ニーズ調査票の検討・作成を同時に進めた。平成28年度実施予定であった高齢者ニーズ調査がまだできていない。そのためにやや遅れていると評価する。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度実施予定であった高齢者ニーズ調査を平成29年度に実施し、高齢者の社会貢献の現状と地域の課題を明らかにする。さらに平成29年度実施予定の地域住民ニーズ調査は予定通り平成29年度に実施する。高齢者ニーズ調査と地域住民ニーズ調査結果の分析から、高齢者にどのような能力育成支援をすれば、同地域において高齢者が社会参加できるかを明確にする。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成28年度は高齢者ニーズ調査実施のために、前期高齢者1000名を住民基本台帳より抽出し、調査実施・結果整理・集計・報告・管理費などの調査委託費と調査票の発送・返送用の切手代、礼状兼督促はがき代、謝礼発送用切手代等の通信費、調査データ入力用のコンピュータ購入のための費用を計上していた。しかし高齢者ニーズ調査が、平成29年度にずれ込んだために支出額に誤差が生じ、多額の繰越金が発生した。
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次年度使用額の使用計画 |
平成29年度に高齢者ニーズ調査および住民ニーズ調査の両方を実施するために、平成28年度の繰越金については、今後支出予定である。
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