研究課題/領域番号 |
16K12329
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研究機関 | 常磐大学 |
研究代表者 |
村井 文江 常磐大学, 看護学部, 教授 (40229943)
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研究分担者 |
川野 亜津子 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10550733) [辞退]
坂間 伊津美 常磐大学, 看護学部, 教授 (40285052)
島田 智織 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (90347245)
猿田 和美 常磐大学, 看護学部, 講師 (30826904)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | デートDV予防 / ヘルスリテラシー / ヘルスビリーフモデル / 高校生 |
研究実績の概要 |
開発した高校生のデートDV予防プログラムについて、実施・評価を行った。13校から研究協力が得られたが、内、1校は事前調査のみで、介入群、非介入群ともに6校であった。 1.高校生のデートDVとなる行為についての認識および予防行動 2138名に有効回答が得られた。交際経験者は、1215名(58.9)であった。性行為経験者は150名(7.0%)、交際経験者に対しては、11.9%であった。デートDVとなる行為を恋人からされたことがある人は、男子97名(20.6%)、女子278名(35.2%)であった。デートDVとなる行為30項目について、デートDVと思うかという認識は、男子25.1~75.4%、女子14.5~84.2%であった。また、恋人からされたくないについては、男子41.1~62.6%、女子40.9~77.8%であった。デートDVとなる行為としての認識が低い傾向ある事に加え、されたくないという認識も低い傾向が示された。デートDVとなる行為であるという認識とその行為を恋人からされたくないとの関係についてはデートDVと認識している行為を恋人からされたくないと思うわけではないことが明らかになった。このことは、高校生に対して知識提供を中心としたプログラムの実施では、デートDVに関する問題解決にならないことを示唆している。デートDV予防行動として、情報をとる、話をするなどの行動している人は、男女共に1割前後であった。 2.デートDV予防行動支援プログラムの効果 1回の集団講義によってデートDV予防に関する情報をとるなどの行動は、1割強でされていた。非介入群と比較し効果とは認められたが、十分な値ではなかった。デートDVと認識してもその行為をされたくないと思わない状況もあり、高校生のデートDV行為に対する考え方を再度確認して、支援プログラムを構築していく必要が示唆された。
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