研究課題/領域番号 |
16K12332
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
米澤 洋美 福井大学, 学術研究院医学系部門, 准教授 (10415474)
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研究分担者 |
長谷川 美香 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (90266669)
北出 順子 福井大学, 学術研究院医学系部門, 准教授 (80509282)
秋原 志穂 北海道科学大学, 保健医療学部, 教授 (30337042)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 介護予防 / 団塊世代 / シルバー人材センター / 健康づくり / アクションリサーチ |
研究実績の概要 |
今年度は研究期間内に実施した参加型アクションリサーチ(第1サイクル)の第4段階解決策実行の過程と結果の評価を行った。結果の評価として第1段階における特定のコミュニティで解決を要する課題の発見と分析に関するデータ(逐後録、フィールドノート、会議中映像資料、配布資料)を基に、健康課題の発見に至る過程を分析し、健康課題の特定に至るまでの課題内容の特徴と、健康課題が浮上しては、立ち消えとなり、また、別の健康課題を浮かび上がる経過とその背後にある研究協力者達の揺らぎを把握することができた。 健康課題の決定までに健康課題は5つ抽出された。その内容は、認知症、自分で思っているより危険な自動車運転、就業中のストレス、注意力の低下と変化し、最終的に老いへの自覚が決定された。老いへ自覚以外の健康課題は、専門職による健康講話や体験企画を実施後に関心が低くなり、「まだ大丈夫」との思いから、新たな健康課題探索へ関心が移っていった。これはSC会員の当事者でもある自身にとって身近に感じられなくなったことが考えられる。一方で、「老いへの自覚」はコミュニティエンパワメントの過程における準備期において、研究協力機関であるシルバー人材センター全体の健康課題として受け入れやすいと実行委員が納得できたと考えられた。 この結果については、国内学術集会にて発表を行い、研究成果を介護予防および地域における高齢者の健康づくりに関する研究者へ知らせることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
国内学会発表の後、海外への論文投稿を予定していたが、コロナ禍で協働研究者との意見調整や、研究協力機関との情報連絡が滞ったため、成果をまとめて投稿するに至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
ポストコロナ禍での高齢者の介護予防に関する国内外の知見に関しても意識して、考察とし、海外への投稿を行うことで広く研究成果を伝えることとしたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
広く研究成果を伝える方策として、国内の研究協力機関への研究成果の還元や国際学会等への投稿を予定しており、投稿に係る経費を計上していたが、全世界的なコロナ禍において、研究分担者や研究協力機関との積極的な意見交換や調整が不十分であり、実施には至らなかった。よって、次年度は遠隔会議システム等の積極的な活用により未実施であった成果の公表に着手したいと考える。
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