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2017 年度 実施状況報告書

乳児家庭全戸訪問事業における不適切養育行動の判断指標の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K12349
研究機関徳島文理大学

研究代表者

長弘 千恵  徳島文理大学, 保健福祉学部, 教授 (00289498)

研究分担者 小笹 美子  島根大学, 医学部, 教授 (10295313)
仲野 宏子  産業医科大学, 産業保健学部, 講師 (70625889)
原田 広枝  国際医療福祉大学, 福岡看護学部, 教授 (60380383)
外間 知香子  琉球大学, 医学部, 助教 (80742965)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード子ども虐待予防 / 行政保健師 / 乳児家庭全戸訪問 / 不適切養育行動 / デルファイ法
研究実績の概要

本研究は、乳児家庭訪問時に不適切養育行動を発見するためのアセスメントツールの開発を目的にしている。このため、本年度は、デルファイ法を用いて、乳児家庭全戸訪問事業を担当する西日本地域の保健師725名に実態調査を行った(第1回調査)。結果、231名の保健師が回答し、乳児家庭を全数訪問するのは、乳児家庭との連絡がつかないや不在・拒否などで62%が大変であるとしていた。また、乳児家庭を全戸訪問することが大変でないと回答したのは、人口が少ない自治体や妊娠時からの関りや支援を積極的に行っている保健師であった。第2回調査は、30年2月に調査用紙を配布し、現在回収分析中である。
そこで、行政保健師が関わる妊婦支援の実態を子ども虐待の視点から明らかにすることを目的に、2007年-2017年までの文献レヴューを行った。妊娠届出の時点から妊婦にたいする支援活動に関する国内文献のうち入手可能な21文献を分析し、日本公衆衛生学会および本学の紀要で詳細を報告した。
結果、妊娠届出書の様式に独自の項目(生年月日、電話番号、パートナー、出産歴、予定日、パートナー)加え、新生児訪問や乳児家庭訪問に活用していた。メンタルヘルスに関する項目やうつ傾向調査などを実施し、不適切養育のハイリスクを把握していた自治体半数を超えていた。多くの保健師は母子手帳交付時の面接や相談は重要であり、要支援家庭のふるい分けに有用であり重要な機会ととらえており、こども虐待のリスクの高い家庭を早期に把握し、継続的に支援して行くことで虐待予防に貢献できることが考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

子ども虐待予防に関わってきた行政保健師が多く存在することで、調査方法をデルファイ法を用いた調査とした。子ども虐待予防を担当する保健師は特に多忙な業務を抱えているるため、調査自体が多くみられ、調査用紙の回収率も高くはない。できるだけ回収率をを高め、行政保健師の経験値を収集したしたいと考えている。

今後の研究の推進方策

29年度は、保健師が関わる乳児家庭全戸訪問事業に関する課題抽出の目的で、デルファイ法を用いて、西日本地域の行政保健師1,100名を対象に調査用紙の第1回配布、回収、第2回目の調査用紙を配布した。第1回目の回収率は約30%で、第2回目の調査用紙を回収中である。回収率が悪く、再度調査のお願いをするなど、回収率を高めるようにした。
30年の9月頃、第3回の調査を予定している。調査結果は来年3月までに何らかの方法で発表予定である。
実績として、本研究に関する文献の一部を文献レビューとして投稿(徳島文理大学紀要、第95号 63-70、2018.3)し、また学会発表(日本地域看護学会、日本公衆衛生学会)を分担研究者とともに3題行った。引き続き、成果を学会(日本公衆衛生学会、日本公衆衛生看護学会、日中韓看護学会)で発表を予定し、雑誌投稿の準備中である。

次年度使用額が生じた理由

①人件費・謝金を計画していたが、臨時職員との調整がつかず、30年5月以降の計画に  順延したこと。
②1名の分担研究者が、年度途中より産前・産後休暇、育児休暇を取得したことで、研  究費の一部を次年度使用することなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 行政保健師が行う妊婦支援に関する国内文献検討2018

    • 著者名/発表者名
      長弘千恵、小笹美子、仲野宏子、橋本文子、他
    • 雑誌名

      徳島文理大学紀要

      巻: 95 ページ: 63-70

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 親のこどもへの関りに関する保健師の認識ー子ども虐待ボーダライン事例の支援を通してー2018

    • 著者名/発表者名
      小笹美子、長弘千恵、,外間知香子、仲野宏子
    • 学会等名
      第6回日本公衆衛生看護学会
  • [学会発表] 妊娠届や母子手帳交付時の面接による要支援妊婦のふるい分けに関する文献検討2017

    • 著者名/発表者名
      長弘千恵、小笹美子、仲野宏子,外間知香子、
    • 学会等名
      第76回日本公衆衛生学会(鹿児島市)
  • [学会発表] 保健師のこども虐待ボーダライン事例支援数ー平成25年度ー2017

    • 著者名/発表者名
      小笹美子、長弘千恵、,外間知香子、仲野宏子
    • 学会等名
      第76回日本公衆衛生学会(鹿児島市)

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公開日: 2018-12-17  

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