研究課題/領域番号 |
16K12357
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研究機関 | 関西国際大学 |
研究代表者 |
松田 宣子 関西国際大学, 保健医療学部, 教授 (10157323)
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研究分担者 |
高田 哲 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (10216658)
伊東 愛 関西国際大学, 保健医療学部, 講師 (40382270)
石井 美由紀 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (40437447)
小坂 素子 関西国際大学, 保健医療学部, 講師 (80353069)
内村 利恵 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (80634295)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 児童虐待予防 / 養育支援ネット / 未熟児 / 保健師 / 助産師 / NICU |
研究実績の概要 |
1.研究の目的:未熟児などハイリスク児の虐待予防や養育支援に有効とされている養育支援ネットの活用の現状と成果と課題について病院看護職と保健師との双方がどのように捉えているかを明らかにする。 2.研究方法:対象は,養育支援ネットを活用しているNICUの病院看護職などと地域保健の保健師との活用の現状と成果、課題を明らかにするため、半構成的質問紙を用いて養育支援ネットに携わったことのある兵庫県下病院看護職(ケースワーカー)5名と保健師5名にインタビュー調査を行い、質的に分析する。 3.結果:地域保健の保健師として西宮市、神戸市、加東保健所、加古川保健所、洲本保健所、三木市、加東市、淡路市、稲美町でインタビューを10名に実施。病院の看護職として、兵庫県立こども病院助産師、加古川市立中央病院助産師に2名に実施した。インタビュー内容を逐語録に起こし、内容分析を行った。養育支援ネットの活用は多くの点で有効性が明らかになった。①妊娠期から情報が入り、問題を持つ妊婦への対応ができた、②入院中からの情報が地域保健の保健師に入り、退院前より保護者との関係が作れた、③看護職同士の連携・協働により育児不安や虐待防止につながるきめ細かい支援が実現できた、④養育支援ネットにより、病院看護職と地域保健の保健師との親密な関係ができ、いつでも連絡・相談できる関係作りができた、などである。課題として、①大規模あるいは中規模の病院からは養育支援ネットの活用ができているが、小規模の病院や診療所からは産婦人科医の考えにより活用ができていない、②養育支援ネットは活用しているが、病院内あるいは保健所、保健センター内での情報の伝達が遅くなり、必要なタイミング時に間に合わないことが起こっている、などが抽出された。 4.考察:兵庫県下で行われている養育支援ネットの有効性が明らかになった。今後課題に取り組み、充実させていく必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していた看護ネットワーク構築のために現在実施されている兵庫県内での養育支援ネットが非常に効果的に活用されていることが分かり、兵庫県下の保健所及び市町村保健センター保健師と2つの医療機関の助産師からその成果についてインタビューし、有用性が明らかにされた。同時に課題もあり、今後課題の解決も含めて看護ネットワーク構築の枠組みとして検討を始めている。
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今後の研究の推進方策 |
兵庫県内で実施している養育支援ネットをモデルとして検討し、さらに課題の解決策も入れて、子ども虐待防止に効果的な看護ネットワークを構築する。その構築した看護ネットワークについて保健所及び市町村保健センター保健師と病院の産科病棟、NICCなどの助産師、看護師に有効性について調査を行う。その結果を踏まえて再度構築する。再度構築した看護ネットワークモデルの活用をしてもらい、その質的に有効性を検証する。
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次年度使用額が生じた理由 |
前年度の繰り越しがあったことと本年度の調査場所が兵庫県内であったことなどから旅費の使用が少ないことが考えられる。今後2018年度は最終年度となるので学会発表などに使用する予定である。
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