研究課題/領域番号 |
16K12372
|
研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
田中 敬文 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (50236600)
|
研究分担者 |
佐藤 勝典 香川大学, 地域マネジメント研究科, 准教授 (10632234)
澤村 明 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (40334643)
樽見 弘紀 北海学園大学, 法学部, 教授 (50316238)
西出 優子 東北大学, 経済学研究科, 教授 (60451506)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 社会的企業 / 新しい公共 / 災害復興 / 雇用創出 / 共助 / NPO |
研究実績の概要 |
平成29年度は、「新しい公共」「共助」政策が震災復興と雇用創出に与えた効果を検証するため、主としてNPO等への訪問調査や文献調査を行った。国内事例調査では、一般社団法人みやぎ連携復興センター(仙台市)や東松島まちづくり協議会(東松島)等を訪問(1月22日-23日)して、「新しい公共」「共助」政策によりNPO・社会的企業が被災地における復興と雇用創出に果たす役割について、特に復興期における住民から見た課題等について、聴き取り調査を行った。海外事例調査では、第9回ソーシャルイノベーション国際会議(The 9th International Social Innovation Research Conference (ISIRC、メルボルン、12月12日~14日)、アメリカNPO学会(ARNOVA, Association for Research on Nonprofit Organizations and Voluntary Action)第46回大会(Grand Rapids、MI、11月16~18日)や、第4回ヨーロッパ社会的企業国際会議(RESEARCH NETWORK FOR SOCIAL ENTERPRISE, EMES、7月3日~7日、ベルギー)へ参加し、研究分担者と調査内容を検証するとともに、今後の研究の進め方について協議を行った。以上により、「新しい公共」「共助」政策が震災復興と雇用創出に与えた効果の現状と課題を探った。そして、研究成果の一部を、 日本NPO学会(東京学芸大学、2017年5月13日)等で報告(「東日本大震災の復興過程に見る災害時の合意形成の困難性と平時の合意形成システムづくりの可能性」等)するとともに、共著『はじめてのNPO論』を出版した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成29年度は、当初予定した「新しい公共」「共助」政策により助成金の交付を受けたNPO・社会的企業へのアンケート調査は行えなかったものの、NPO・社会的企業を研究する国際学会への参加やNPO支援センター等への訪問や文献調査により、NPO・社会的企業の事例を抽出することができ、研究成果の一部を国内学会で報告し、共著『はじめてのNPO論』を出版できたから。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は、文献調査等により抽出したNPO・社会的企業を個々に訪問して、被災地における復興と雇用創出に果たす役割を検証するとともに、広く国内・海外の学会へ参加・報告して、これまでの研究成果を総括したい。
|
次年度使用額が生じた理由 |
日程調整が難しく、実地訪問調査の訪問先が研究計画より少なかった等のため。 宮城・福島・岩手各県のNPO・社会的企業は立地が拡散しているため、実地訪問調査を効率的に実施し、旅費として使用する予定である。
|