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2016 年度 実施状況報告書

カエルの合唱法則に基づく群知能アルゴリズムの創出

研究課題

研究課題/領域番号 16K12396
研究機関筑波大学

研究代表者

合原 一究  筑波大学, システム情報系, 助教 (70588516)

研究分担者 小南 大智  大阪大学, 経済学研究科, 助教 (00709678)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワードカエル / バイオミメティクス / 無線センサネットワーク / 数理モデリング
研究実績の概要

カエルの合唱法則の数理モデリングおよび無線センサーネットワークへの応用に関する研究を進めた。カエルの数理モデリングについては、特に長時間スケールでの合唱構造に着目し、エネルギーや疲労度といった内部自由度に応じて確率的に状態を切り替える数理モデルを提案した。また、短時間ダイナミクスについては、先行研究を拡張し、パルス結合型の位相モデルを仮定した。この提案モデルを用いた数値シミュレーションにより、カエルの合唱に関する短時間ダイナミクスと長時間ダイナミクスの両方を定性的に再現した。
その上で、提案モデルの相互作用関数および数値計算方法の改良をおこない、無線センサネットワークの制御に関する数値シミュレーションを行った。相互作用関数については、同期状態への収束が早まるよう、関数の形を工夫した。その結果、多数の無線端末が存在する状況において、情報収集に有効と思われる時空間パターンが生じることを見いだした。具体的には、ネットワーク上で次々と情報を送っていく位相波状態、近傍の端末同士が通信タイミングをずらす現象をパラメータ値に応じて実現した。これらの振る舞いは、無線センサネットワーク上での消費エネルギーの削減、およびパケット衝突の回避に有効な機能と期待できる。
以上の研究成果は、国内での研究会で発表した他、投稿論文を現在準備中である。今後は、合唱モデルの改良、そして無線センサネットワークへの応用を意識した数値シミュレーションを重点的に行っていく計画である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

カエルの合唱法則の数理モデリングに関しては、計画通りに進んでいる。また、無線センサネットワークの通信に関しても、予備的な成果が得られつつある。

今後の研究の推進方策

次年度は、特に無線センサネットワークへの応用を意識した数値シミュレーションを重点的に進めていく。また、これまでの成果を査読付き学術論文として公表するための執筆作業を進める。

次年度使用額が生じた理由

おおむね予定通りの支出だったが、出張回数の実施状況から差額が生じた。

次年度使用額の使用計画

成果発表に向けて密な議論をおこなうための旅費に使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] カエルの合唱法則に基づく無線センサネットワークの制御手法の提案2017

    • 著者名/発表者名
      合原一究、小南大智、平野康晴、村田正幸
    • 学会等名
      情報ネットワーク研究会
    • 発表場所
      残波岬ロイヤルホテル(沖縄県中頭郡読谷村)
    • 年月日
      2017-03-02 – 2017-03-03
  • [備考] 個人HP

    • URL

      https://sites.google.com/site/ikkyuaihara/

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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