カエルの合唱法則を対象にした基礎研究および応用研究に取り組んだ。日本の広範囲に生息するニホンアマガエルは、オスがメスを呼ぶために集団で鳴き声を発する。この行動を計測すると、短時間スケールでは鳴くタイミングをずらし、長時間スケールでは発声状態と休止状態を協調的に切り替えることがわかってきた。本研究では、これらの現象をカエルが内部状態と相互作用に応じて自身の状態を時間離散的に切り替えるハイブリッド力学モデルとして記述した。そのうえで、提案モデルを拡張し無線センサネットワーク上で自律分散的に動作する通信方式を提案した。さらに、提案モデルを用いた数値シミュレーションを行い、その有効性を検証した。
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