研究実績の概要 |
平成29年度は,(1)平成28年度に開発した,ソーシャルメディア投稿やセンサデータから機械学習手法により構築したモデルを用いて自動判定した緊急度に応じて,緊急性の低い状況では統計値などの抽象化したデータを利用し、緊急時には多くの計算資源を使用して高精度なデータを利用して処理を高速に行うなど、自己適応システム構築技術を用いて,データの抽象度を調整して処理を行う機能の改良,(2)平成28年度に開発した,計算コストの低減やセンサデータの誤差といった問題を解決することにより,リアルタイム性が高い差分プライバシ手法を効果的に適用した,緊急度に応じてプライバシ保護の度合いを調整する機能の改良,(3)平成28年度に開発した(1)と(2)の各機能,および高い緊急度における処理を行うモジュールから順に階層を構成し、緊急度を自動判定した上でその緊急度に応じて階層を切り替える機能を持つ,階層化アーキテクチャへの統合方式の設計と緊急度に応じて各階層の振舞いを制御する機能のミドルウェアとしての実装,および(4)本研究の枠組みの実適用可能性を実験により評価できるような,虫眼鏡の操作を模倣したデータ可視化アプリケーションや、災害対策や感染症対策など、緊急度に応じたビッグデータ処理が求められるアプリケーション例題の実装と予備実験・評価を行った.
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