本研究は,生物由来の素材からなる、数ミクロンから数十ミクロン程度の大きさの自律移動型センサを用いて、生体内に人工的なモバイルセンサネットワークを構築することを目的としている。このようなセンサネットワークは、ナノ医療等への応用が期待されている。生体内モバイルセンサネットワークを構成するセンサは、非力であり、確率的に動作する。そのため、多数のセンサを有機的に統合して、所望の機能を実現する必要がある。本研究では、センサの集団において情報を効果的に共有するための情報伝播方式について検討し、その数理モデルの構築とシミュレーション実験による性能評価を行った。
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