研究実績の概要 |
本研究においてセキュリティーを改善する手法として,ビザンチン攻撃に耐性のあるルーティングプロトコルに関する研究を昨年度に引き続き行い,情報処理学会論文誌JIPに採録になった. Babatunde Ojetunde, Naoki Shibata, Juntao Gao, Monitoring-Based Method for Securing Link State Routing against Byzantine Attacks in Wireless Networks, Journal of Information Processing, Released February 15, 2018, Online ISSN 1882-6652. この研究では,攻撃者自身がネットワークの経路に入り込み,パケットを改竄できることを想定し,そのような状況下でも正常に動作するようなMANET用のルーティングプロトコルを提案した.提案するプロトコルは,善意のノードが全てネットワーク中で連結されたトポロジを維持していることを前提とし,善意のノード間でのパケット配送を保証することを目的としている.各ノードは経路中の前後のノードの通信内容を立ち聞きすることができるという前提で,経路中の前後のノードを監視する.隣接するノードが攻撃者であることを検出した場合,攻撃者のノードではなく,善意のノードと攻撃者のノードの間のリンクをネットワークから排除する.これにより,攻撃者が経路に組み込まれることを防止する一方,攻撃者が隣接する善意のノードに対する虚偽の告発を行った場合にも通信には問題が起こらない. また,本研究の要素である,基本図形の認識に関して,引き続きIEEE Transactionsへの投稿を目指し,実験および原稿を執筆している.また,ディープラーニングを使用し,長方形以外の図形の認識も行う予定である.
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