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2016 年度 実施状況報告書

高周波計測と機械学習による瞳孔径変化からの内部状態推定

研究課題

研究課題/領域番号 16K12462
研究機関京都大学

研究代表者

中澤 篤志  京都大学, 情報学研究科, 准教授 (20362593)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード瞳孔径 / 集中度
研究実績の概要

人の瞳孔の拡縮は環境輝度のみならず,興味や記憶,認知的負荷といった人の 内部状態にも影響を受けることが知られている.アイカメラで取得した瞳孔画 像から内部状態を計測することができれば,従来の電極取り付けによる皮膚電 位計測や心拍計測に比べ,ユーザビリティが向上し,ユーザーインターフェース としてより日常的な利用が期待できる.
本年度は、瞳孔計測カメラとして、Pupil Lab社のアイカメラセットを用い、瞳孔を120Hzの速度でシーン画像と同時計測するシステムを構築した。これにより、イライラ棒タスクやドライビングタスク中の瞳孔径を計測、刺激提示システムと同期して計測、画像処理により瞳孔を測るシステムを構築した。
まず予備実験として,イライラ棒タスク遂行中の瞳孔径変化の特性を 把握するため,少数の被験者に対して複数の条件下でイライラ棒タスクにおけ る瞳孔計測を行った.その結果,経路長一定の条件下でのイライラ棒タスクに ついて,難易度は経路幅の狭さで定義され,その難易度が高くなるほど瞳孔径 の変化量が大きくなるという仮説が立てられた. その結果、タスクの難易度と瞳孔径の直流成分に関係があることが明らかになった。
また周波数成分を解析したところ、瞳孔系の高周波成分(0.1~0.8Hz)成分にゆらぎが見られ、この成分と認知機能との関連が見られることが示唆された。また、外光も同様に計測し、注視点の明るさと瞳孔径との関連についても調査を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

実験を行うシステムとしては完成し、タスクを行ったところ、従来見られた直流成分に加え、周波数変動成分、特に0.1~0.8Hz部分において、集中度と関連があることが分かった。これを指標とし、この成分の特徴を使うことで、集中度との相関が取れることを確認した。

今後の研究の推進方策

現在の有効性が確認された0.1~0.8Hz部分に対し、集中度や眠気の推定を行う機械学習ソフトウェアを作成する。具体的には、この部分に対して、スペクトルバンドごと、時間ごとに特徴ベクトル化を行う。同時に、人の集中度についても、生理指標、ビデオ観察などでGround Truth Annotationをつけ、特徴ベクトル合わせて機械学習を行うことで、精度良く集中度・眠気推定が行えるものと考えている。この方針で研究を進め、有効な周波数バンド成分、量子化成分、時間幅などを見極め、手法として完成させる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Estimation of task difficulty and habituation effect while visual manipulation using pupillary response2016

    • 著者名/発表者名
      Asami Matsumoto, Yuta Tange, Atsushi Nakazawa, Toyoaki Nishida
    • 学会等名
      International Workshop on Video Analytics for Audience Measurement
    • 発表場所
      Cancun, Mexico
    • 年月日
      2016-12-04 – 2016-12-09
    • 国際学会

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公開日: 2018-01-16  

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