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2018 年度 実施状況報告書

カメラ内蔵ボールを用いた擬似直進映像合成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K12473
研究機関東京工業大学

研究代表者

小池 英樹  東京工業大学, 情報理工学院, 教授 (70234664)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワードイメージスティッチング / 全天球動画 / ボールカメラ / 擬似直進映像
研究実績の概要

平成30年度は,カメラ内蔵ボールの直進映像合成ソフトウェアをさらに進めた.また,従来の球体ボールだけでなく,ラグビーボールのような楕円球での実験を行った.具体的には楕円球の長軸先端部分2箇所にそれぞれ1台のカメラを配置し,イメージスティッチングを行うことで全天球映像を作り出した.ただし,この場合2台のカメラの距離が大きくなるため,ボールに近い部分に死角が生じた.直進映像合成ソフトウェア自身は楕円球ボールカメラの場合でも適用できることが確認された.
さらに,内視鏡専門医から相談を受け,この楕円球ボールカメラの技術を,カプセル型内視鏡への適用を行った.カプセル型内視鏡は楕円球と非常によく似た構造をしていることから,消化器内での映像の安定化に適用できないか調べた.実際には画像の解像度,明るさの他にも,いくつかの点においてボールカメラとの相違点があり,(1)カプセル内視鏡のカメラの画角が小さいこと,(2)2台のカメラが交互に静止画を撮影していることなどが問題となった.これらを解決するために,(1)に対しては,数フレーム前の映像で死角を補完することを試み,(2)に対しては,1フレーム前の映像を複製することで擬似的な連続映像として扱った.本研究の成果は国際会議ACM Virtual Reality Software and Technology (VRST2018)においてポスターとして発表され,honorable mentionを受賞した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

ボールカメラとしての応用だけでなく,カプセル型内視鏡への応用ができたことは大きな成果であった.また,本研究成果は国際会議ACM VRST2018で発表し,honorable mentionを受賞したことから,対外的な評価も高いと思われる.

今後の研究の推進方策

小型加速度センサとのセンサフュージョンが課題として残っている.最近になって,本研究に適当な加速度センサ(重さ,バッテリー,ダイナミックレンジ,無線通信)が2台見つかったので,これらの適用を行いたい.

次年度使用額が生じた理由

理由の1つは,昨年度の国際会議が東京で開催されたため,当初予定していた出張旅費がかからなかった点にある.今年度は検証実験を多く行い,データを増やすことで論文を執筆し,国際会議で発表することを予定している.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Image compensation and stabilization for immersive 360-degree videos from capsule endoscopy2018

    • 著者名/発表者名
      Kazuki Shimozawa, Masakazu Nakazawa, Hideki Koike, Ryoichi Miyanaga, Naoki Hosoe
    • 学会等名
      Proceedings of ACM Virtual Reality Software and Technology (VRST2018)
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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