研究課題/領域番号 |
16K12497
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
谷口 忠大 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (80512251)
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研究分担者 |
萩原 良信 立命館大学, 情報理工学部, 助教 (20609416)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | ロボットナビゲーション / 確率モデル / ソフトコンピューティング / 地図生成 / 言語獲得 |
研究実績の概要 |
本研究では語彙獲得と地図生成を確率的生成モデルとして統合した革新的な空間表現手法を構築を目指して研究を行った.具体的には,場所や移動を表す語彙の学習と視覚・運動情報に基づく地図の学習を統合し,人間とのコミュニケーションに基づいてロボットが空間表現とナビゲーションをボトムアップに学習する機械学習手法の構築に関して理論面での研究を進めた.具体的には以下の各研究課題に関して研究を進めた. 1. 語彙獲得と地図生成を統合した確率的生成モデルの構築と機械学習手法の導出:従来の地図生成後の語彙獲得と自己位置推定を統合した確率的生成モデルに画像情報と地図生成自体を統合し,画像特徴と場所を表す語彙を統合した教師なし場所概念獲得手法の効率的なオンライン推論手法を研究した.この成果は.このニューラルネットワークによる推論を可能とするためのアモタイズド推論に関する基礎的調査を行った. 2. 語彙と地図の確率的生成モデルに基づく創発的ロボットナビゲーション手法の開発:移動ロボットが場所概念に得ることができれば,これを元に指示領域探索を行うことが出来る.これを行うための確率的生成モデルに基づく言語処理に関して研究を行った. 3. 創発的ロボットナビゲーション手法の実装と実環境での有効性実証:場所概念に基づくナビゲーション手法を移動ロボットに実装し有効性検証をするとともに,創発的ロボットナビゲーションのための実験環境の整備を行った. これまでの成果を,実世界での創発的ナビゲーションにつなげていくのが今後の課題である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
二年目は計画において研究課題として掲げた 1. 語彙獲得と地図生成を統合した確率的生成モデルの構築と機械学習手法の導出 2. 語彙と地図の確率的生成モデルに基づく創発的ロボットナビゲーション手法の開発 3. 創発的ロボットナビゲーション手法の実装と実環境での有効性実証 のそれぞれに関して初年度において得た成果に基づき,これを当初掲げていた研究計画全体の基礎となる成果を得ることが出来た.
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通り 1. 語彙獲得と地図生成を統合した確率的生成モデルの構築と機械学習手法の導出 2. 語彙と地図の確率的生成モデルに基づく創発的ロボットナビゲーション手法の開発 3. 創発的ロボットナビゲーション手法の実装と実環境での有効性実証 に関して研究を進めていく. 特に,本研究課題においては,単純に既存の格子ベースSLAMのような手法の上で言語獲得を実現するのみならず,自己位置推定や地図生成自体を深層学習を活用した創発的なものに置き換えていくことが大きなチャレンジとなっている.この点に関しての研究開発をより積極的に推進していく.
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次年度使用額が生じた理由 |
主には研究の進捗状況に照らし今年度の論文掲載を見送ったために,それに伴う,英文校閲費,掲載料等が発生しなかったため. 次年度に成果をまとめて論文掲載を行う予定のために、英文校閲費,掲載料、国際会議発表等として使用する。
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