変異が発現量に及ぼす影響に関して、その重要性はこれまでも繰り返し指摘されてきた問題である。これに対して、個別研究の蓄積はある一方で、どのような変異がどのように発現量に影響を与えるかの一般的な関係性は未だ明らかではない。一般的には、転写因子の結合部位に入る変異が重篤な影響を与える事が予想されるが、その一方で、ChIP-seqやHi-Cなどの研究データが明らかにしたように、ヌクレオソームの状態や遺伝子配列の空間的な近さなど大きなゲノム構造の影響など、未だ明らかになっていない部分も多い。本研究では、変異の発現量に与える影響を俯瞰的に見る事で、レアバリアントの評価に大きな影響を与えることが期待される。
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