【本年度の進捗状況】The UCSC Genome Browser データベース開発者と議論し、運用方針の概要を定めた上で立ち上げを行ったデータベース・ミラーについて、その安定的な運用を実施した。予め予定されていた設備点検用停電のためアクセス不通になったタイミングが2時間ほどあったが、それ以外は安定的な稼働を実現できた。月間におよそ20万ー30万のアクセスがあり、アジアのゲノミクス解析において重点的に利用されていることが伺える。とりくむべき課題として、運用の観点からは障害時に被害を軽減させるための措置、機能の観点からはデータベースへアクセスの為のMySQL API対応を含めた機能強化が挙げられたが、構築にかかるコストの観点より実現できなかった。長期的対策が必要な項目として、今後も引き続き検討していく予定である。 運用に加え、本活動を広く周知するための発表 (ポスター発表1件、口頭発表1件) を実施した他、本データベースを利用した研究の展開(招待講演1件)、データベース利用技術の開発といった活用事例の創出も実施した。
【今後の研究の推進方策】本活動のような基盤的データベースは、長期的かつ安定的に運用されることが真に有益な結果に結びつく。また、データベースAPIへのアクセスといった、まだ満たされていないニーズも確実に存在する。本研究費は今年度が最終年度であることから、次年度以降の運用のための支援を得る活動を行い、継続運用と機能拡張を目指す予定である。
|