生命現象を研究する上で、実験や観察の結果を定量化することは不可欠である。従来、実験結果の定量化には操作する人、つまり術者の裁量が入るため、全く同じ結果であっても異なる術者が定量化すると得られる数値が違ってくる。そこで、機械学習を利用した定量化法を開発し、そのプロトタイプを蛍光顕微鏡画像の定量化に適用した。 画像を一定の大きさの矩形タイルに分割し、それぞれのタイルの輝度値の分布を中央値と四分位範囲の2つの要約統計量で表現した。この統計量を用いて機械学習を行い、タイルをパターン毎にクラス分類した。観察目的に合致するクラスのタイルのみを対象に数値データを取得し、術者の裁量に拠らない定量化を実現した。
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