地域社会では人々は,明示的な人間関係だけでなく,暗黙的な人間関係も構成されている.暗黙的な関係性を持つ人々が相互に互いに気づき,それに価値を感じられることが,人々の地域に対する安心感に重要である.本研究では,清掃活動等の地域貢献活動によって発生する「貢献者 / 受益者」という利益的社会関係を検出し,この関係に基づいて相互の立場の人々が有益と感じられる情報を送信するSNSを開発した.実装したプロトタイプシステムを用いた被験者実験を行った結果,貢献者及び受益者に対してそれぞれ受信した情報に有益性や主観的な嬉しさを感じる傾向あることが明らかになった.
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