研究実績の概要 |
結婚支援システムに保存されていたボランティアとユーザー間のメール117,881通を分析した。グラフ研磨という新しい手法でデータを整理し、単語間のネットワーク情報からクリークを発見することで類似度の高い単語の集まりを知ることができる。その結果、最も多かったのは実際に会うときのスケジュールや場所の調整など事務的なものであった。その他に、相手方にプラスイメージをもつ話題、仕事にまつわる話題、自己評価が低い話題などを発見し、ボランティアとのやり取りを通してユーザーが好む話題を分析した。 また、県内で行った結婚に関するアンケート(回答者604人)のデータを分析した。金銭的な問題で少子化や結婚しない風潮があるということは言えず、収入が低い層の方が3人以上子どものいる割合が多いなどの結果が得られた。 システムのデータと地域のデータから得られた知見をもとに、隠れた好みについて部分的に明らかにしたと言えるだろう。得られた結果については結婚支援ビッグデータ・オープンデータ活用研究会議論し、その結果、新たな結婚支援サービスの必要性がわかった。最終年度(2018)には研究会を通して松山市に人口減少対策への提言を行った。その後、研究成果還元の学会発表をするため期間を延長したが、発表を予定していた学会が中止となったため未使用のまま期間を終えた。
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