大衆規範を明示化する作業は、社会的行為を観察・記録する試行錯誤である。そこには解釈が伴い、「ぶれ」や「迷い」が生じる。このような試行錯誤の過程は、把握するのが難しい。本研究で作成した支援システムは、更新しながら作業を緩やかに規定することから、試行錯誤の過程の実体化とみなせる。また、社会的行為の観察・記録は、作業経験の蓄積により効果が上がる。本研究で作成した支援システムは、このような経験を蓄積する受け皿としても機能できる。さらに、支援システムを利用した試行から、4コマ漫画には社会的営みが豊富に描かれており、そこから知見を得ることに潜在力があることが得られた。
|