研究課題/領域番号 |
16K12556
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
梶田 将司 京都大学, 学術情報メディアセンター, 教授 (30273296)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 次世代デジタル学習環境 / オープンソース / ラーニングアナリティクス / BYOD / オープンスタンダード / ICT戦略 / 国際比較研究 |
研究実績の概要 |
主に,(1) 次世代デジタル学習環境評価方法論・尺度, (2) IMS Caliper スキーマ設計・センサのOSS実装について研究を行った. まず,次世代デジタル学習環境の評価基準策定については,米国アナハイムで開催された EDUCAUSE 2016 においてミシガン大学の研究協力者である Sean DeMoore 氏へのインタビューを行い,ミシガン大学の情報環境の現状を調査すると共に今後の進め方について調整した.また,研究データ管理に関する研究とも連携しながら,実際の現場システムへの落とし込むための方法論として国際的に利用されているオープンスタンダード TOGAF9 および ArchiMate2.1 を調査・研究し,それぞれ認定資格を得た. また,情報処理学会情報教育シンポジウム SSS2016 において,IMS Global Learning Consortium の Chief Specification Strategist である Colin Smythe 博士を招聘し,招待講演およびハッカソンをオーガナイズした.これにより, IMS Caliper スキーマ設計・センサのOSS実装の知見を深めた. さらに,BYOD (Bring Your Own Device) を前提とした新しい教育学習環境の一部として位置づけているラーニングコモンズにおける評価基準の策定についても京都大学学術情報メディアセンター客員研究員として12月から滞在しているパリデジタル大学事務局長 John Augeri 氏とともに国際比較研究を行い,情報処理学会CLE研究会にて発表を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予算の都合上,交付段階で断念していたパリデジタル大学事務局長との連携が可能になり,ラーニングコモンズへの検討の幅を広げられたことは今後のプランニングを行う上でとても重要であると考えている.また,TOGAF9 や ArchiMate 2.1 の活用については,当初予定していなかった研究データマネジメントに関する研究活動とのシナジー効果が期待でき始めている.
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今後の研究の推進方策 |
学内で立ち上がりつつある研究データマネジメントに関する研究プロジェクトと連携することにより,観測データに基づいて科学的な視点で情報環境を育むための情報環境ポートフォリオの確立を研究データマネジメントの観点からも推進する.
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していなかった研究データマネジメントに関する研究活動とのシナジー効果により,次年度での執行が妥当と判断したため.
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次年度使用額の使用計画 |
TOGAF9 や ArchiMate 2.1 の活用による情報環境の記述方式の策定で使用する予定である.
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