研究課題
本研究は,その重要性が認識されつつも,学習内容として扱われる機会が極めて限定的であるシステム思考の学習支援システムを構築 することを目指しており,研究代表者らが開発したシステムモデリングツールを利用する.下記を研究目標としている.(1) リレーショングラフ表現による要素間の関係性に対する視認性の定量的評価をすること(2) システムモデリングツールを用いた演習やPBL(Project-based Learning)を通じたシステム思考の学習効果の測定すること平成29年度は,昨年度に引き続き,大学・大学院の授業において,学習支援システムのプロトタイプを用いて,システム思考を題材とした演習を実施した .昨年度,演習の要求分析の過程を観察し,また演習の前後で受講者にアンケートを取ることにより,ボトルネックとなる部分が階層化と抽象度の行き来であることが分かった.そこで,本年度は,モデリングに対するマインドセット育成やより具体的な要求分析のプロセスを追加するなどの改善を教材に施した.さらに,受講者から要望を集め,学習支援システムのユーザーインターフェースを改善した. 結果として,事後アンケートにおける学習者の到達度ならびに満足度が向上したことが確認できた.また,より短時間でシステム思考およびシステムモデリングを学ぶことのできるセミナーを構築し,大学生・院生と社会人に向けに計3回実施した.内容に対するフィードバックをより効果的に得るために,セミナーの進行とワークシートならびに観察シートを作成し,セミナー改善のための有益な情報を収集した.
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 3件)
TRANSACTIONS OF THE JAPAN SOCIETY FOR AERONAUTICAL AND SPACE SCIENCES, AEROSPACE TECHNOLOGY JAPAN
巻: 16 ページ: In Press
機械設計
巻: 62 ページ: 55-58