極域沿岸氷海域における海洋鉛直プロファイルをリアルタイムに送信する定点ブイの実用化を目ざし、高流速対応のシステム設計と運用性向上を検討した。浮力調整式で対応する場合、躯体が非常に大きく、取り扱いが困難となった。実際の環境下での運用状況を調べるため、現有ブイで南極沿岸ポリニヤ域における1年間の観測を行い、約8ヶ月間の運用に成功した。水平流速は強くはなかったが浮上成功率は50%に届かず、水平流速以外の制限要因が存在した。高流速対応の代替策として、深度をウインチで制御するブイの動作試験を行い、同じ沿岸ポリニヤ域への設置に成功した。今後各手法の得失を検討し、効果的な極域海洋モニタリングを実現したい。
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