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2017 年度 実績報告書

半導体レーザーを用いた一酸化炭素フラックス測定法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K12583
研究機関京都大学

研究代表者

高橋 けんし  京都大学, 生存圏研究所, 准教授 (10303596)

研究分担者 植山 雅仁  大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (60508373)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワードレーザー分光法 / 一酸化炭素 / フラックス
研究実績の概要

本年度はまず、前年度より開発を行ったレーザー分光システムの性能評価を行った。具体的には、検出感度の安定性を調べるために、標準ガスを一定流量で光学セルにフローさせ、一酸化炭素濃度の測定値の標準偏差を評価した。同時に、アラン分散解析により、シグナル積算の最適化時間を見積もった。標準ガスとして、圧縮空気ボンベを利用した。圧縮空気ボンベには、京都市内の大気が充填されており、数百ppb程度の一酸化炭素が含まれていた。
本年度はさらに、レーザー分光法による一酸化炭素測定センサーと、緩和渦集積法によるフラックス測定システムとを連結し、一つの測定システムとして稼働させた。実際の野外大気で試験的な観測を実施するために、大阪府立大学(大阪府堺市)にある研究棟の屋上にシステムを設置した。屋上であるため、太陽光による極端な温度上昇や雨風を避ける工夫を施した。三次元超音波風速計からのシグナルにより鉛直上向きと鉛直下向きの風成分を分離し、鉛直上向きの際の大気と、鉛直下向きの際の大気を、それぞれ別個のアルミバッグに採取し、レーザー分光システムを用いてアルミバッグ内の一酸化炭素を測定した。緩和渦集積法の測定システムが問題なく動作していることは、事前に、二酸化炭素の緩和渦集積フラックスと渦相関法フラックスとを比較することにより、系統的エラーが生じていないことにより確認した。試験測定時における大気試料の採取口は、超音波風速計のセンサーヘッドに干渉しないぎりぎりの位置に設置した。アルミバッグへの大気採取時間は、30分とした。すなわち、30分平均でのフラックスを導出することができるため、実効的に一日のフラックスデータを48点得ることに成功した。試験観測の結果、観測地における一酸化炭素フラックスにはユニークな時間的変動パターンが見出された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Exploring sub-daily to seasonal variations in methane exchange in a single-crop rice paddy in central Japan2018

    • 著者名/発表者名
      Iwata, H., M. Mano, K. Ono, T. Tokida, T. Kawazoe, Y. Kosugi, A. Sakabe, K. Takahashi, and A. Mityata
    • 雑誌名

      Atmospheric Environment

      巻: 179 ページ: 156-165

    • DOI

      10.1016/j.atmosenv.2018.02.015

    • 査読あり
  • [備考] 京都大学生存圏研究所 大気圏環境情報分野 高橋グループ

    • URL

      http://www.rish.kyoto-u.ac.jp/laeia/members/tkenshi/index.html

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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