研究課題/領域番号 |
16K12639
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
古川 文美子 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 特命助教 (40753736)
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研究分担者 |
大野 朋子 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (10420746)
近江戸 伸子 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (30343263)
田畑 智博 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (40402482)
平山 洋介 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (70212173)
武田 義明 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 名誉教授 (90155028)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 六甲山 / 斜面崩壊 / 森林ボランティア / 所有形態 |
研究実績の概要 |
六甲山(神戸市域)における昭和42年の豪雨被害における崩落地(268箇所)と平成24年の豪雨の崩落地(178箇所)、及び平成7年の阪神・淡路大震災の崩落地(596箇所)から、植生履歴、表層土壌/地盤、傾斜等の素因において比較し、その特徴を抽出した。その結果、台風などの豪雨に伴う崩壊地と地震などによる崩壊箇所の特徴が異なっていた。これらの結果から、斜面崩壊の特徴を適切に把握できるスケールを検討し、10m×10mメッシュ単位ごとの斜面崩壊生確率モデルを作成し、六甲山における斜面の崩壊しやすさを定量的に評価した。そして環境素因だけでなく、六甲山における崩壊地履歴とその所有形態に注目して分析した結果、公有林(市町有林)エリアにおける斜面崩壊発生割合が減少する一方で、民有林(特に法人・会社有林)の植林地での発生割合が増加していることが明らかになった。 また、本研究は森林管理の新たな担い手として市民ボランティアの活動に注目してきた。六甲山における環境保全や森林整備を行うボランティア数は増加傾向を示し、その活動内容も育苗・植樹・間伐だけでなく、環境教育及び非木材林産物などの森林資源活用まで多様化している。そこで、神戸市在住の20歳以上対象(522名)を対象に六甲山の森林整備や資源活用に関するアンケート調査を実施した。その結果をもとに森林ボランティア活動や間伐材や林地残材などの六甲山における森林資源を活用した関連産業の活性化への住民意識分析を行った。 さらに、現場にアクセスが難しかった崩落地の林分調査や資源材積推定を行える手法確立のためにUVAの活用を模索してきた。空撮データから作成したオルソ画像は高い解像度を持ち、林分構造の把握に有効であった。そして3次元点群データは、林分の樹高測定や材積推定への応用できる可能性がある。
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