U型傾斜側溝等の浅水流の水力に対して水路を堰止めて入口ノズル付きダリウス水車を設置することを提案し、その運転特性と有効利用の可能性を傾斜角が異なる水路に対して調査した。その結果、次の諸点を得た。(1)提案の水車設置により総流下流体エネルギーの20%~30%が発電出力として取り出せる(出力割合は水路傾斜角が小さいほど高い)。(2)水車の落差を適切に評価すれば水路傾斜角に関係なく運転特性が整理できる。(3)垂直形ダリウス水車の高出力化には下流水位に対する没水翼スパン長の最適選定が必要である。(4)傾斜水路での水車設置時には跳水損失を伴うが、落差評価における影響については今後の調査が必要である。
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