本研究では、機能、挙動、構造と、ユーザ体験の概念を総合し、デザイン事例群の記述、分析、新たな創案の支援を行う技術の研究を行った。まず、主語S、動詞V、目的語O、補語C、副詞語句Aにより製品の機能とユーザ体験を記述する枠組みを構築し、4カテゴリ14製品について、製品間の機能、ユーザ体験の差分をデザイン差分マップとして記述した。そして、コンピュータにより製品カテゴリをまたいだ構造、機能、ユーザ体験の類似度計算の結果、例としてカテゴリ「耳かき」のイヤースコープからカテゴリ「掃除機」におけるビデオカメラで隙間の中を見ながらノズルのようなデザインの創出が支援できたことにより、本研究の有効性を確認した。
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