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2016 年度 実施状況報告書

おむつ尿吸収量を測定できる高齢ペット用おむつカバーの創製

研究課題

研究課題/領域番号 16K12685
研究機関富山大学

研究代表者

中島 一樹  富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 教授 (50207776)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード高齢ペット / オムツ
研究実績の概要

家庭飼育の犬や猫は高齢になると排泄物で室内を汚すので、飼い主は高齢ペットにおむつを使用する。近年のおむつは高性能化しており、数回の排尿を吸収できるので、頻繁なおむつ交換は必要ない。本研究では、センサを内蔵するおむつカバーで失禁の検出および、おむつの尿吸収量を3mL以下の精度で自動的に測定し、無線で飼い主の携帯端末に排尿時刻と吸収量を表示・記録するシステムを創製することを目的とする。現在、犬や猫の高齢ペットの排尿時刻と排尿量のデータベースは存在しない。本システムの創製により排尿を自動的に測定・記録してデータベース化すれば、高齢ペットの膀胱括約筋や尿意神経伝達経路の診断・治療に大いに貢献することが期待される。
本年度は適切なオムツ交換時期を把握すること、また、動物の排尿量を自動記録することを目的として、オムツ外側より尿に非接触で尿吸収量を評価するセンサを開発した。これまでに研究代表者は、ヒト高齢者を対象としたオムツの尿吸収量を評価するセンサの開発を行っている。本研究ではこれらの知見を犬用に発展させる。犬は雌雄により排尿器の位置が異なるので、オムツも雄犬用と雌犬用が製造・販売されている。まずは、オス犬向けの腹部に巻くタイプのオムツを対象とし、絶縁フィルム上に2本の電極を貼付したものをセンサとした。静電容量をある電荷量の充放電回数として検出し、この値を送・受信器を介して無線でPCで測定した。その結果、0から120mLまでは充放電回数からある程度の尿吸収量を推定できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究代表者が拝命していた副学部長としての大学管理業務が、想定以上に急増した。これにより当該研究に対するエフォートが低減し、当初計画より研究が遅延した。一方、当初計画通り、ある程度の「排尿の確認」には成功したが、排尿量の測定精度が十分高くない。目的を達成するための追加実験により、実用に適する十分な測定精度を達成させるため、1年間の期間延長によりこれらの問題を解決させる。

今後の研究の推進方策

本年度は犬用のオムツセンサの予備的な研究として、静電容量変化で尿吸収を評価できる原理を示した。犬の排尿姿勢に対する影響や尿吸収量をどの程度まで測定できるのかについて検討する必要があると考えられる。また、オス犬に対してメス犬では排尿位置が大きく異なる。そのためオス犬用センサとは別に、メス犬用のセンサを開発する必要がある。今後、センサ回路、送受信器の小型化、電源、測定データを可視化するソフトウエアなどを開発する必要がある。

次年度使用額が生じた理由

研究代表者が拝命していた副学部長としての大学管理業務が、想定以上に急増した。これにより当該研究に対するエフォートが低減し、当初計画より研究が遅延した。一方、当初計画通り、ある程度の「排尿の確認」には成功したが、排尿量の測定精度が十分高くない。目的を達成するための追加実験により、実用に適する十分な測定精度を達成させるため、1年間の期間延長によりこれらの問題を解決させる。

次年度使用額の使用計画

当該研究に関わる学生・大学院生の協力を得て、短時間ではあるが研究打ち合わせを頻回に実施し、高精度に排尿量を測定できるセンサシステムを実現する。そのために必要な、測定器などを整備し、これら成果の発表を積極的に行うための旅費、また論文発表や英文校正の費用などに使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] オス犬用オムツの尿吸収量評価センサの開発2017

    • 著者名/発表者名
      山本慎太郎、紺野秀士郎、金主賢、中島一樹
    • 学会等名
      第26回ライフサポート学会フロンティア講演会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2017-03-10 – 2017-03-11

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公開日: 2018-01-16  

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