ロコモ予防という観点から,継続的に受ける外部からの刺激(痛覚への刺激)をトリガーとした個人的な情動経験による痛みを主観的な痛みと定義して,本研究を行なった。その結果,主観的な痛みに与える影響は情動経験によるものだけではなく,客観的な指標として呈示された情報や比較する情報がある場合にはその影響も受けることが示唆された。また,ウェアラブルデバイスを用いる場合には,それを着装したことによる着装者の心理状態(自己評価や他者からの評価を含む情動の生起)による影響もあることが示唆された。一方,それらの知見を基に作成された実機による検証は,研究期間内で行なうことができなかったため,今後継続する予定である。
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