研究課題
平成30年度は本研究の総括として、養成校の学生に対して、研究成果を利用し、防災教育を行った.具体的には、以下の項目を学習コンテンツとして利用した。①シミュレータ体験による保育士・養成校学生の具体的な行動、②想定外を考慮した避難訓練時の保育士・養成校学生の具体的な行動、③バーチャルリアリティを利用した避難時の子供の目線と大人の目線の違い。また、これまでの研究で学習時期やコンテンツへの取組み姿勢が意識向上に差があることが考えられるために、学習時期についても考慮した防災教育を行った。本研究の意義は、防災教育により、幼児教育に関わる人々の防災意識を向上させることにある。防災教育を行った直後は、ほとんどの参加者の防災意識は向上する。コンテンツの質も多少関係あるが、防災について話をしたり、動画を見るだけでも、意識は向上する。しかし、防災意識の継続から考えると、防災教育を単に取り入れるだけでは、十分とは言い難い。各々の防災意識を継続させるためには、防災教育のタイミングが重要であることが想定された。また、平成29年度までの研究調査の中で、避難訓練やシミュレータ等の受身の訓練ではなく、避難訓練のシナリオ作成等、災害時の自らの対応を考えること、つまり、自らが防災コンテンツの作成に関わることが防災意識の向上につながることも想定された。そこで、本研究では、養成校の学生に対して、上述した2点に着目して防災教育を行い、防災意識の向上および継続について、有用性や問題点を検討した。
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大阪城南女子短期大学研究紀要
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